Especia 第1章の終幕はソールドアウトの本拠地ライブ。「お家を埋められて幸せ」

1月17日の新木場コーストでのワンマンライブ「“Estrella” Tour 2015 -VIVA FINAL-」でメンバー三ノ宮ちか、三瀬ちひろ、脇田もなりの卒業発表があってから一ヶ月余り。前日の2月28日に東京・恵比寿ガーデンホールでリリースのほぼ全曲を披露した「Hotel Estrella -Check out-」を終えたEspeciaは翌29日には地元大阪へ舞い戻っていた。

冨永悠香、三ノ宮ちか、三瀬ちひろ、脇田もなり、森絵莉加の5人体制でのラストライブとして選ばれた南堀江ビレボアは、活動初期のEspeciaが定期公演を行うなど、Especiaの成長を見届けてきたライブハウス。そのビレボアでの現行体制ラストライブを見逃すまいとチケットは早々にソールドアウト。会場には地元・大阪、そして遠征組のEspeciaファンが会場を埋めた。

Especiaのロゴのネオンサインが淡いピンクに輝くステージに姿を見せた5人は「Bay Blues」でライブをスタートさせ、「Rittenhouse Square」「Fader」「Interstellar」と最新アルバム「CARTA」の楽曲を中心の序盤を畳み掛けると、その次の「Mount Up」ではイントロのギターのカッティングが鳴った瞬間に客席から「やったーー!!!」と大歓声が上がる。さらに続く「きらめきシーサイド」でも「でってーれ でーれ でれでれっ」とイントロのフレーズを大合唱。どちらも決して上品とは言えない応援だが、この日はイントロやアウトロだけでなくメンバーの歌唱パートもファンが一緒になって歌うシーンも多かったのが印象的だった。

またライブの後半に新バージョンの振りで披露した「Funky Rock」が象徴していたが、Especiaほどライブへの創意工夫を厭わないグループは珍しかった。大半の曲の振りはお披露目から時間の経過とともにアレンジや変更が加えられていったし、楽曲に関してもこの日も披露した「海辺のサティ(va Bien Edit)」「ミッドナイトConfusion(Pureness Waterman Edit)」のようなリミックスや別バージョンが数多く作られ、それらを次々に発表しながらEspeciaはライブで常に進化と成長を繰り返してきた。

アンコールにEspeciaメンバーが戻ってくると会場にけたたましい警報音が鳴り、ステージ奥の壁にEspeciaへメッセージを送る川嶋あい、井上苑子、プールイ、加賀谷はつみ、ONIGAWARA、SAWA、lyrical school、ミズタマリ、Negiccoの映像が流された。
いずれもEspeciaと縁の深い人たちからのメッセージに客席からは一人また一人と新たな映像が浮かぶごとに大きな歓声が上がり、サプライズの演出に涙を見せながら映像を見守るEspeciaのメンバー。
その後、ファンから卒業する三ノ宮ちか、三瀬ちひろ、脇田もなりに花束が贈られると清水マネージャーに促されメンバーそれぞれがコメントを残す。

三瀬ちひろ「何を言いますか?(会場爆笑)平日やのにこんなにたくさんの人に来てもらえて本当にうれしいです。ありがとうございます。今日で最後なんですけど、3月からは車の免許も取りに行きたいので。受かるようにみなさん…。あとEspeciaのライブに遊びに行きたいなと思ってるので。どこに行くかは言わないですけど、会った人はまたこえかけてくれたら嬉しいです。…これでいい?」

脇田もなり「今日はビレボアにいっぱい来てくれてありがとうございます。結成した時は1列目ぐらいの人で、ほとんどが自分の友だちかおかあさんとかしかいなかったんですけど、今日卒業って形で満員にできました。お家を埋めれることができたので幸せです。ありがとうございました。」

三ノ宮ちか「みなさん、忙しい中お時間作っていただきありがとうございます。Especiaやってる時からEspeciaのこの5人含め、私もそうだけどすごい愛されてるなって思ってましたが、最後の最後まで愛されてるなって実感できました。みんなのこと、ファンと言うか友達ぐらいに思ってて、みんなとこれからもズッ友でいたいなと思ってます。なのでEspeciaや仲の良いアイドルちゃんの現場とかでお会いできたらいいなと思います。どこかで見つけても声かけるんで、絶対忘れないでください。今日は本当にありがとうございました。」

冨永悠香「この5人とは2014年10月4日の全国ツアーから5人になったので、一番濃い時間を過ごしたのがこの5人で、Especiaといえばこの5人と私は思ってるけど、みなさんの中で思ってる方も多いと思うんですけど、なので終わってしまうのは寂しいんですけど、それぞれの人生を応援してこれからもみなさんの幸せを祈ってます。」

そして5人の中…というよりは会場中で一番号泣していた森絵莉加は、涙の中から絞り出すように「これからもよろしくお願いします…。またライブに遊びに来てください…。そりゃあ家族よりも一緒にいたメンバーですからやっぱ寂しいですよ。これからもどうぞ…。」と卒業する3人に向けて語りかけた。

普段のキャラクターとはかけ離れたかしこまったコメントにファンからは笑いが起き、三ノ宮ちかからも「もう一生会わへん訳ちゃうねんから!」とツッコまれたが、森絵莉加の言葉にはEspeciaへの想いがにじみ出ていた。

そしてアンコールの一曲目に披露した「トワイライト・パームビーチ」からの「アビス」への流れは先のツアーの神奈川公演、ツアーファイナルの新木場コーストでの再現。「トワイライト・パームビーチ」のラストを5人のアカペラで歌い終えた後に「アビス」のイントロが流れるとファンは大絶叫、そしてイントロの大合唱はこの日一番のボリュームとなった。Especiaのファンは本当に「アビス」が大好きだ。
その後の「Twinkle Emotion」ではこの曲一番の見せ場でもある冨永悠香のフェイクもバッチリ決まり、アンコールのラストを「We are Especia 〜泣きながらダンシング〜」で締めた。
しかし、それでも飽き足らないファンは「まだEspecia終わってねーぞ!!」とダブルアンコールにEspeciaメンバーを呼び戻す。

「やめないでー!」という悲痛な?叫びも混じった「YA・ME・TE!」で盛り上げながら、「ミッドナイトConfusion」では森絵莉加が「3人の卒業に!!」と呼びかけ、そして「We are Especia 〜泣きながらダンシング〜」の大サビの「ゴッソ!ゴッソ!」のお祭り騒ぎでフィナーレとなった。

この日のライブをもってEspeciaは第1章の活動に幕を引いた訳だが、結成当初のEspeciaをビレボアで見守っていたファンは「Rittenhouse Square」で英詞を操り、「Interstellar」で複雑なステップを踏む5人の姿を見て何を思っただろうか。はたまた「きらめきシーサイド」や「ナイトライダー」を歌う姿にかつての彼女たちの影は重なっただろうか。

活動当初こそ「大阪のおばちゃん」のスタイルが好奇の目を集めたが、その成長とともに見た目も垢抜け、洗練されたサウンドに見合うパフォーマンスも身につけて、渋谷O-EAST、新木場スタジオコーストでフルバンドワンマンを開催するところまで辿りついた。

戦国時代と呼ばれたアイドルシーンの中にあっても”アイドル不毛の地”と呼ばれた大阪で産声を上げ、3年半以上に渡ってアイドルシーンを盛り上げてきたEspeciaの功績は決して小さいものではない。「ローカルアイドル」という言葉の浸透もEspeciaの活躍あってこそ、と言って差し支え無いだろう。

その大阪の土地を離れ、Especiaは東京で第2章をスタートさせる。今のところ今後の活動についての発表はないが、新生Especiaが再びそのサウンドとパフォーマンスで僕達を魅了してくれることを期待したい。

「Hotel Estrella -Especia-」セットリスト

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