amiinA 2ndワンマン大成功。そのライブから浮かび上がるamiinAが創造する世界とは

2人組ユニットamiinAが、2019年2月1日(金)にマイナビBLITZ赤坂で2ndワンマンライブ「Farconia ~touch on the horizon~」を開催した。2018年の活動を2時間余りの中に凝縮したようなそのステージは、amiinAというグループがこれまでに培ってきた本質を語る上でも最重要なライブとなった。そんなamiinAの2ndワンマンを振り返り、amiinAというグループそのものについても掘り下げてみたい。

2018年のamiinAは、活動以来初めてといっていいほどに外部アーティストへのアプローチを積極的に行ってきた1年だった。
GOING UNDER GROUNDの松本素生を作曲に迎えた「Jubilee」、THE CHERRY COKE$のMASAYAが作曲し、MVでは共演も果たした「Caravan」の2枚のシングルをリリース。年末にリリースした2ndフルアルバム「Discovery」ではその2曲にくわえ、the band apartの木暮栄一、あらかじめ決められた恋人たちへの池永正二、ビューティフルハミングバード、NETWORKS、Serph、岡村夏彦、小林清美…と錚々たる布陣による大作となった。
amiinAのプロデューサー齊藤氏はそんな2018年とアルバム「Discovery」を、”出逢いの物語”と振り返る。(「amiinA 2ndアルバム「Discovery」インタビュー後篇 -アルバム「Discovery」-」より)

amiとmiyuの2人にとってもそれは同様で、昨年5月に開催した1stワンマンライブ「Griffonia -World of the beginning-」では自分たちの意思を存分に打ち出したライブを行ってみせ、アルバム「Discovery」においても2人が制作に大きく寄与したことは、上記のインタビューで語られている。

そんなamiinAが迎えた2019年最初の大舞台が、2ndワンマンライブ「Falconia ~touch on the horizon~」。会場は1stワンマンから大きくスケールアップしたマイナビBLITZ赤坂での開催となった。

会場に足を踏み入れてまず目に飛び込んでくるのは、ステージ中央に置かれた見開きの本。物語世界を背景に置くamiinAのステージを演出する上で本のモチーフが相性がいいのは確かだが、BLITZだからこそ構えられた高さ5mはあろうかという巨大なセットは圧倒的な存在感で観客を出迎えていた。

そしてライブが開演。
無人のステージに1人の少年(「Jubilee」のMVに出演した通称Jubileeくん)が表れ、彼が本を読み進めるのに合わせるようにライブも進行していく。amiinAのライブにこうした演劇的な舞台演出が取り入れられることが多いのは、制作陣に舞台音楽のキャリアを持つスタッフが多いことの表れでもある。

そしてオープニングは「zion」に迎えられるようにamiinAの2人が姿を見せ、ライブは「Rising」から勢いよくスタートを切る。
するとそれまで本と書架を描いていた舞台セットが、一転して海や山、ジャングルや宇宙、そして様々なイメージ映像が次々にプロジェクションマッピングされ、amiとmiyuのパフォーマンスをダイナミックかつスペクタクルに後押しする。

amiinAがライブで描き出す多様かつ多元な世界観。それを一言で喩えるなら”森羅万象”という言葉が近いように思う。楽曲面においてもamiinAは、アイリッシュ・パンクからエレクトリックサウンドまで、振り幅の大きさは他のアイドルと比較しても突出している。そのジャンルレスなサウンドの中で歌われる歌詞の内容を伺っても、物語世界を歌うものもあれば、記号的な表現もあったりと、amiinAは全てにおいて”これ”と定義づけるのが難しい。

ただ、それが万物を対象にした”森羅万象”という言葉で捉えられると色々なことに納得がいく(ように思える)。その観点から見てもプロジェクションマッピングという表現手法は現時点でamiinAのライブと最もマッチしたビジュアル演出と言えるのだろう。

ライブの中盤、amiinAの2人がステージを中座するとJubileeくんが再び姿を見せ、セットである本の右側(右ページ)を閉じ始めた。重々しく動く本の裏側から姿を見せたのはNETWORKSの3人。アルバム「Discovery」にも参加したNETWORKSが奏でる”音像アート”とも呼ぶべき繊細でキメの細かな演奏がBLITZ全体に響くと、白いの衣装に着替えたamiinAが登場。NETWORKSの演奏をバックに彼らがアレンジと演奏を担当した 「eve」を披露する。

さらに次の曲では、校庭カメラガールドライが登場し、「リフレイン」をコラボレート。半ばサプライズ的に登場した校庭カメラガールドライの3人に驚きにも近い歓声が上がっていたが、実はこの2組の縁は深く、それぞれの活動当初は数多くの共演を重ねてきた戦友でもある。その当時とはメンバー構成も活動内容も変わっているが、それでも互いをライバルとして一目置いた存在として見ているのは変わらない。昨年校庭カメラガールドライが開催した屋外イベントにも、amiinAはゲストとして出演し、この「リフレイン」を披露した。そして、そのお返しが今回の校庭カメラガールドライの出演へとつながっている。

コラボレートはその後も続き、ライブ出演をほとんどしない謎の音楽家・SerphとamiがB2B(バック・トゥ・バック)スタイルでDJプレイを見せた。過去にもDJとしてイベントに出演した経験があるamiはワンマンの場でも堂々たる腕前でファンを楽しませ、amiinAはSerphがアレンジを担当した「sign」も披露した。

やがてライブは終盤を迎え、アルバムの同名タイトル「Discovery」が披露された。この曲について、amiinAのプロデューサー齊藤氏は前述のインタビューで「”Discovery”はAvalonから出ていったamiinAの2人が再び戻ってくる曲」と話している。
おそらくは2ndワンマン「Farconia ~touch on the horizon~」の物語もこの曲で一つ区切り、ということだったのだろう。
壮大なスケール感で「Discovery」を演じ終えた後は、一気に雰囲気を変えて「Atlas」「キーメーカー」「signal」とアッパーな楽曲を連発。観客との一体感とともに華々しく本編を打ち上げた。

アンコールでは、再び露わとなったステージの右側には一台のキーボードが置かれ、そこにmiyuが一人で姿を表す。
キーボードの前に座ったmiyuは、「どうしてもやりたかった」と言葉を添え、「signal」を弾き語りで披露する。静けさと緊張感に包まれた会場に、わずかに震えるmiyuの歌声と彼女が奏でるピアノの音色が響き、歌い終えたmiyuの「ありがとうございました」の言葉には会場からは惜しみない拍手が送られた。

この場でなければできない数々の豪華なコラボにレアなステージが惜しみなく凝縮されてきたamiinAの2ndワンマン。
ただ、そんなワンマンに一つ大事なピースが欠けていることは、来場した多くのファンであれ気づいていただろう。
それまで決して開かれることのなかったステージ上の本の左側が動き、その裏側から姿を表したのはTHE CHERRY COKE$。

”待ってました!”とばかりに上がるフロアの大歓声にMASAYAが「amiinA出てこいや!!」と叫ぶと、amiinAの2人もダッシュで姿を見せ「ヒーハー!!!」の掛け声とともにTHE CHERRY COKE$の生演奏による「Caravan」を披露。
あっという間のひと時ながらMVから飛び出して来たような光景に、この日一番と言ってもいい興奮した空気に会場は包まれた。

そしてTHE CHERRY COKE$とのコラボを終えると2ndワンマンは最終盤。ここまでMCらしいMCはなかったamiinAの2人が集まったファンに向けてそれぞれの心情を語る。

amiは、2ndワンマンをソールドアウトできなかった現実と向き合い「ソールドがゴールではない」「より大きなステージに立つことを夢見ている」と力強いメッセージを送り、この先もamiinAとして進んでいく決意を語る。

そしてmiyuは、2018年末から抱えていた喉の不調について自らの口でファンに伝えた。
amiinAをいつも近くで見ているコアファンなら気づいていただろうが、2ndワンマンを迎える直前のamiinAは、初めてといっていいぐらいのピンチを迎えていた。それはmiyuの喉の不調によるもので、出演予定のライブのキャンセルしなければならないほどの事態にまで至っていた。

それでも弱気な姿をステージ上では決して見せることはないamiとmiyuではあったが、普段のライブでは当たり前に見られる2人の奔放なやり取りは影を潜め、amiが率先してライブやMCを引っ張っていく様子も多く見られた。

miyuは「歌えなくなったらどうしよう」「ステージに立つことが本当に好きだったから」とその時を振り返ったが、この日のワンマンでは復調した姿を見せ、「本当に私たちのファンでいてくれてありがとうございます。」とファンへの感謝の言葉でMCを締めくくった。

そんなMCを終えた後は「Canvas」を披露。過去最大スケールのシンガロングを場内に轟かせると、最後は「Avalon」で2ndワンマンのステージを終える。
最後が「Avalon」だったのはやや意外に思えたが、amiinAにとって「Avalon」は故郷の歌。ワンマンの後、しばらくの春休みに入るamiinAにとってのこの日の「Avalon」は、帰郷する2人の餞(はなむけ)のようでもあった。

2ndワンマンを終え、現在はしばらく羽を休めているamiinA。春休みを終えた2人は果たしてどんな姿で戻ってくるのか…。

その日が来るまでもう少しこの2ndワンマンの余韻と思い出に浸るのも悪くはないだろう。


Skream!×amiinA presents「New Spring」
2019年4月14日(日)OPEN 13:30/START 14:00
下北沢 LIVEHOLIC
チケット 前売り 3,000円/当日 3,500円(共に別途1Drink代 600円)
▼ 出演者
amiinA,/Yasei Collective, and more…
※チケットは2019年3月20日(水)10:00 より各プレイガイドにて発売開始

リンク
amiinA オフィシャルサイト amiina.jp
amiinA オフィシャルtwitter twitter.com/amiina_official
ami twitter twitter.com/ami_amiinA_
miyu twitter twitter.com/miyu_amiinA

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