名盤!Especiaの1stアルバム「GUSTO」をレビュー。(※聴く前に読みたくないわ!という人はスルーで)

2014/05/28 17:24レビュー Especia 

やまー。

2014年5月28日にリリースされたEspeciaの1stアルバム「GUSTO」。
既にtwitterなどでではかなりの好評を読んでいるようですが、
一応、デビューから2年近くEspeciaを見させて聴かせてもらったグループ初のフルアルバムでもあるので、
僕なりのレビューを書きたいと思います。

1.Intro

一応は「アイドル」にカテゴライズされてるグループのアルバムの1曲目でこういう生演奏のイントロが入るのって...すごく贅沢だと思います。

2.BayBlues

曲も歌詞もブルースすぎる。定石的にアルバムの最初の曲はバーンと盛り上げる曲を持ってくるパターンが多いですが、
こういうダウンな曲を持ってくるのには意思と勇気が必要だと思います。

どうでもいい話ですがタイトルの「BayBlues」がかつての名メジャーリーガー、ベーブ・ルースからの引用だったら面白いなぁと思ってます。

3.FOOLISH

この曲と「No1 Sweeper」でも一部見られますが、ボーカル同士の掛け合いがこのアルバムの聴きどころの一つかなぁと思う。
グループだからできる歌唱表現だし、ソロ、ユニゾン、ハモによる表現からさらにステップアップした感じ。
聴き心地もすごくフレッシュだった。

4.アバンチュールは銀色に(GUSTO Ver)

イントロがデトロイト・テクノの申し子デリック・メイの「Strings of Life」の完全オマージュでぶっ飛んだ。
これだけで代金の元を取れたと言ってもいい至福の30秒。

過去曲の「パーラメント」、今作でもここで紹介する「アバンチュールは銀色に(GUSTO Ver)」「Mount Up」「ミッドナイトConfusion(Pureness Waterman Edit)」「アビス」とEspeciaはイントロに神がかった曲が多いのも注目ポイント。

5.Mount Up

メンバー個人名が作詞にクレジットされた初のタイトル。作詞したのは三瀬ちひろ。
Especiaの歌詞はこれまでほぼmircoさんが手がけていました。
その歌詞はEspeciaのサウンド同様、バブル期のきらびやかな世界観とその中で交わされる大人の恋が描かれることが多かった。

今振り返るとフィクションにすら思える当時の世界観を2010年代に表現すること、そしてそれを10代後半〜20代後半のEspeciaメンバーが歌うミスマッチが醸し出す独特の味わい、それがEspeciaの歌詞の面での魅力だったと思う。

そんな中で今回三瀬ちひろが書いた歌詞はどの曲よりも等身大に近い距離感で語られている。
Especiaのメンバーとして活動する一方で、1人の女の子として普通に感じてるであろう不安や戸惑いや葛藤を吐露しながら、それでも最後には前向きな決意で終わる。
その一番大事な最後のメッセージを英語詞の中に込めるあたりは歌詞の構成としてもすごく上手いし、思わずグッときてしまう。

Especiaで初めて聴いた「泣き」の一曲。
イントロから奏でられるギターリフもこの曲の特徴づけてる名アレンジだと思います。

6.BEHIND YOU

Especiaはアーティストビジュアルに度々ヤシの木やシーサイドの風景が出てきたり、何かと海をモチーフにした曲が多い。
「きらめきシーサイド」「海辺のサティ」「BayBlues」「トワイライト・パームビーチ」など曲名にもその傾向は多く表れている中で、
また新たにドロップされた"海曲"が「BEHIND YOU」。

真っ青な空と海を木陰から眺めながらこの曲が流れてきたら絶対ビールが美味しい。

7.嘘つきなアネラ

「BEHIND YOU」が日中の海なら「嘘つきなアネラ」は夕方と夜のシーサイドのイメージ。
狙いかどうかは分からないけど、流れの中で聴くととても面白い対比。

「アネラ」はハワイ語で「天使」の意味。こんなメロウな恋に身をゆだねてみたい?

8.Intermission

「BayBlues」でも"意思"と言う言葉を使いましたが、真ん中にインタールードを差し込んでるあたりに、
このアルバムが全曲を通した一枚の作品、という作り手のメッセージを感じます。

"単曲聴き"が主流になった昨今の音楽の視聴スタイルに対するアンチテーゼでもあるのかな?と思ったり。

9.No1 Sweeper

焦燥、勢い、ちょっと大胆にさせるシチュエーション...。言葉では表現できない夏独特の雰囲気を
全て曲の中に詰め込んだ押しも押されぬ本アルバムのリードトラック。
詞のライミングや「TURN IT UP TURN IT UP...」のボーカルワークも全体にキレと加速感を与えるグッジョブ。

この歌はライブでの振り付けも秀逸。冒頭でのジャンプで勢いづけ、「TURN IT UP...」のわずかなフレーズで見せる
ソロダンスとストップモーションが描く対照的な左右の配置がサウンドにはないクールさを演出する。
まさかEspeciaがダンスや動きの部分で「グッとくる」パフォーマンスを見せるとは少し前までは思いもしなかった...。

「No1 Sweeper」のフレーズ、

「正気じゃいられないくらい踊ろうよ」

はこのアルバム一番のキラーワード。


10.L'elisie d'amore

過去曲の「Good Times」「ナイトフライ」はfeat.ナンブヒトシと言う編成だったので、Especiaがラップをやるのはこの曲が初めて。
re:plusのアルバムや「IN YA MELLOW TONE」に入ってもおかしくない(←言い過ぎ?)と思わせる本格的なラップは歌詞にもクレジットされたおそらくナンブヒトシによる指導の成果も大きい(はず)。

ちなみに「L'elisie d'amore」は同名のオペラがあります。日本では「愛の妙薬」と呼ばれています。

11.海辺のサティ(Pellycolo Remix)

Especiaの曲の中で度々リミックスされてきた「海辺のサティ」がアルバムで更にリミックス。
8分に渡るロングリミックスはダブ仕様(であってる?)。これにホンマカズキ氏のVJが乗ったらかなりDOPEな仕上がりになるはず。
ライブで見るのがすごく楽しみ。今回のアルバムの中でも個人的にかなり推し曲です。

12.ミッドナイトConfusion(Pureness Waterman Edit)

この曲もイントロが神がかっています。
夏すぎる。夏が好きすぎる。
大ファンのSAWAの詞曲にSchtein&Longerのアレンジが乗っかってEspeciaが歌うって
だけでも最高だったのに、今回のエディットはオリジナル越え?と思うほどの出来映え。

歌のパート割りが変わっているのも新鮮で、オリジナルとの聴き比べも楽しい。

13.くるかな

「パーラメント」のザ・ベストテン、「ミッドナイトConfusion」の電影少女、「No1 Sweeper」のCITY HUNTERと、毎回おかしなPVを作るEspeciaは、前述したホンマカズキ氏が参加してから「遊び」や「良い悪ノリ」がさらに加速している印象。


「くるかな」のサウンドウェザー風のPVは一体誰がアイデアを出して、誰が共感して、誰がやっちゃおう、と決めるのか全く理解不能...だけど面白い。

Especiaの曲はほぼSchtein&Longerがアレンジをしていますが、「くるかな」と「アバンチュールは銀色に」はマセラティ渚。
マセラティ渚さんのアレンジはこれまでのEspeciaにない雰囲気を与えてくれてとても素晴らしいです。

14.アビス

タイトルの「アビス」、歌詞の中にも「青」と言う言葉が使われてますが、この曲を聴くと「あ、青い曲はじまった」と色のイメージが広がってきます。

15.YA・ME・TE!(GUSTO ver.)

「GSUTO」では既存曲もリミックスや別バージョンが作られる中で唯一あまり変化がないように聴こえた「YA・ME・TE!(GUSTO ver.)」も実はボーカルが全てリテイクとのこと。(サウンドプロデューサーSchtein&Longerのツイートより)


アルバムにかける意気込み、すごいですね。

16.Outro

終わりました。
Especiaの1stアルバム「GUSTO」が終わりました。


最初は数曲ピックアップしてレビューする予定だったのですが、全曲になりました(間違い箇所についてもあれば是非ご指摘くださいませ)。
曲によって理解や言及に乏しいところはご容赦ください。
基本的に全曲好きです。2年の活動の成果が詰まった素晴らしいアルバムだと思います。

一人でも多くの人にこのアルバムを聴いてもらえると嬉しい。