Faint⋆Starのアルバム「PL4E」が好きでたまらない人がひたすら絶賛するブログを書いてみましたよ。

2015/07/12 00:05レビュー Faint⋆Star 

やまー。

2015年7月7日(七夕)にFaint⋆Starさんの1stアルバム「PL4E」がリリースされました。
Faint⋆Starさんが七夕に、というのがなんとも洒落っ気がきいていますが、そのアルバムが大変素晴らしかったのでこれからそれを大絶賛していきたいと思います。

Faint⋆Starさんは前シングル「フィルム!フィルム!フィルム!」が大変気に入りまして、それ以降すっかりFaint⋆Starに魅了されてしまったんですが、
この「PL4E」のリリースによって

・エレクトリックサウンド・ダンスチューン
・シティポップ、渋谷系サウンド

という全く異なるサウンドの二面性を打ち出すFaint⋆Starの(現時点での)音楽的なコンセプトがはっきり表れたアルバムになったのではないか?

1.Harly-Berly

ポップチューンサイドのFaint⋆Star曲ですね。
HINAちゃんがトマパイ時代にレコーディングした楽曲だと言う話は各インタビューで語られていますが、個人的にはそれほどトマパイテイストはテイストは感じませんでした。それよりもスケール感の大きなサビのアレンジと冒頭からの行進曲か?と思わせるぐらいのあからさまな四つ打ちがサビを煽るように配置されてるのがとても印象的ですね。

四つ打ちはこのアルバムで再三多用されるので「四つ打ちアルバム」と言ってもいいぐらいなのですが、個人的には四つ打ち大好きなのでむしろウェルカムです。

2.メナイ

ダンスチューンサイドのFaint⋆Star曲です。
この曲はEDMと言うよりこの曲はダブステップだと思うんですが、まあそれは聴く人の解釈によるのでさておくとして、「メナイ」はライブでぜひ見て欲しい一曲。

サビ部分で曲とシンクロするヴォーギングがものすごくかっこいいです。ライブで「メナイ」をやる時はそこばかり見ているのですが、見る度にテンションが上がってくるのを抑えられないでいます。

3.Boyfriend -A.S.A.P-


このアルバムを、現時点でのFaint⋆Starをこの曲に全て詰め込んだのがこの曲では?と思っています。Faint⋆Starとしての傑作じゃないでしょうか。
冒頭でFaint⋆Starは「エレクトリックサウンド・ダンスチューン」「シティポップ、渋谷系サウンド」の二面性を打ち出していると書きましたが、この2ジャンルはかけ離れたところにあったりするので、一緒にやる、並べてやるのは結構リスキーだと思うのです。

ポップチューンが好きな人にとってEDMはただのうるさい音にしか聴こえないかもしれないし、ダンスチューンが好きな人にとって渋谷系のサウンドは刺激が足らない薄っぺらいサウンドに聴こえるかもしれません。

そのリスナーを一挙両得にできる可能性もあるのですが、場合によってはどっちのリスナーにも刺さらないというリスクもあるし、実際僕も「Faint⋆Starってどうなの?」と尋ねられた時にこの二面性についての説明は中々難しかったりします。

ところがこの「Boyfriend -A.S.A.P-」はメロは完全にポップ、イントロもそっちよりの音色を織り交ぜつつ、根っこの部分では四つ打ちだったり、音圧の高いエレクトリックな音色もビリビリ響いていて、ポップチューンともダンスチューンとも言えない楽曲になっています。

前述の二面性の話に照らしてみるとあまりに距離のあるジャンル同士というのはその中間にあたる"何か"は存在しないので、それを伝えるには"中間にのジャンルを新たに作る"ことをしないと行けない訳です。
「Boyfriend -A.S.A.P-」はその新たなジャンルを創りだしたし、「Faint⋆Starって?」という問いに分かりやすすぎる答えになっている気がします。

このアルバムでFaint⋆Starが作った、今後も評価されるべき一番の功績は「Boyfriend -A.S.A.P-」を出したことなのでは?と思っています。

4.エレクトロニックフラッシュ

ダンスチューンサイドのFaint⋆Star曲です...が、この曲はサビのメロディが素晴らしすぎます。
メロディックパンクに「メロコア」という名前が付いたのは見事だと思いますが、この曲のようにダンスチューンと美しいメロディが共存する曲にもいい名前が欲しいですよね。
初期EDMはその辺りをうまく融合させていた感じがするのでこの曲を聴いていると「EDMっぽいなぁ」と思ったりもします。

また、この手のダンスチューンはどうしても夜とバブリーなイメージが拭えませんが、「渋谷25時」とか「旅行代理店」とか言うフレーズを聞こえてくると"ギリでバブルを知らない世代"の僕にとっては「バブルってこういう感じだったのかなぁ?」と妄想を広げたくなる曲です。

5.ス ラ イ

ダンスチューンサイドのFaint⋆Star曲です。この曲を聴くとどうしても「メナイ」と比較して聴きたくなります。公開したFaint⋆StarのインタビューでもHINAちゃんが「メナイを超えた!」と言ってましたが、僕も同感でした。

この曲によって「メナイ」の評価が変わることはないのですが、「ス ラ イ」のような真正面からぶつかる後発の曲が過去作以上の仕上がりになっていると言うのはファン心理としても嬉しいものです。

この曲も強烈な四つ打ちの曲です。やや裏拍気味に入ってるところも含めてここまで徹底していると潔すぎてむしろ気持ちいいぐらいです。
「PL4E」のダンスチューンサイドのリード曲と言っていいと思います。

6.フィルム!フィルム!フィルム!


どちらかと言えばポップチューンサイドのFaint⋆Star曲に入るんだと思います。
先に書いた「Boyfriend -A.S.A.P-」はこのアルバムやFaint⋆Starというユニットのエッセンスを一曲に詰め込んだ曲だと思うんですが、「フィルム!フィルム!フィルム!」はそう言う前置きなしに語れる傑作、名曲だと思っています。

問答無用に誰が聴いても「あ、いい曲」と思ってもらえるような...そう言う意味ではとっても王道のポップかもしれません。
メロディの歌謡曲と言ってもいいぐらい手垢のついたキャッチーさや洗練されたアレンジのおしゃれ感は「さすがのagehasprings」なんですが、この曲を聴いていて掻き立てられる切なさや喪失感はなんなんだろう?と。

いわゆる"エモい"ってやつですが、楽曲そのもののクオリティの高さの上にさらにもう一つ別の魅力を感じさせるのがこの「フィルム!フィルム!フィルム!」だなぁ、と。

大事なことなので2回言いますが、本当に傑作だと思います。

7.今夜はRIDE ON TIME

ポップチューンの曲ですね。
この曲の聴きどころはイントロのイントロのギター(シンセ?)のリフの音色。とってもきれいだし、ライブでこれが流れるとそれだけでちょっとその場のグレードが上がると言うか、ハイステートな気分になります。
曲全体がメロウなアレンジになっているのでゆったりと身を委ねたくなる曲ですね。

「RIDE ON TIME」という言葉を聴くと山下達郎を思い出してしまいますが、この曲と何か関係があるのかないのか。Faint⋆Starもシティ・ポップオマージュな曲もあるのでやっぱ関係あるのかな?と。
後にも書きますがFaint⋆Starはそう言う好事家が好きそうな裏読みや深堀りポイントがあちちこちにあるので聴くのもいろいろ大変です。

8.Sleeping In Your Car

文句なしのポップチューン曲ですね。
この曲とかを聴いてるといっそのことポップチューンだけを詰め込んだミニアルバムとかを作ってもいいんじゃないか?と思ったりします。
この曲とかはかなりトマパイを連想したりするんじゃないでしょうか...違うかな?

9.Lips!!

ポップチューンサイドの曲だとは思いますが、この曲はFaint⋆Star国際仕様のサービス曲、すごく戦略的な一曲だと思います。
歌詞の内容は完全に東南アジアに寄せているので、この「Lips!!」のアメリカ版、ヨーロッパ版みたいな曲が作られるとそれもまた面白いかも?と思ったりします。

10.koboreteshimattamizunoyouni

ダンスチューンサイドのFaint⋆Star曲です。
「フィルム!フィルム!フィルム!」でしっかりFaint⋆Starを聴くまでは、この曲がFaint⋆Starのイメージでした。

「agehaspringsプロデュースで」「コンセプトががっちり決まってて」「エレクトリックサウンド」と言うと、どうしても元気ロケッツを思い出してしまい、Faint⋆Starにもそれに近いイメージを感じていたので「koboreteshimattamizunoyouni」はそれにピタッとハマったのでそのイメージが付いたんだと思います。

そんな当時の自分に何か言うとしたら「甘すぎる!もっとちゃんと聴け!」しかないのでホント反省しています。

ただ、この曲と最新の曲を聴き比べると、時間の経過とは別にあるFaint⋆Star自体の変容みたいなものも感じます(よね?)。

11.Spilt Milk

Faint⋆Star初のバラードですが、大きなくくりでいうとこの曲はポップ寄りと言っていいんだと思います。
バラードで失恋の曲という王道な構成ですが、それだけに歌の世界への"ヒキ"がすごく強い曲ですよね。歌詞をじっくり読みたくなりました(僕は男ですが)。

このタイトルは「it is no use crying over spilt milk.」の最後の「spilt milk」だけを引用したもの。
たしか高校の英語で習った気がするんですが、この文章の訳は「こぼしてしまった牛乳のことで泣いても意味はない」で、いわゆる"覆水盆に返らず"の英語版のことわざです。

この曲が「koboreteshimattamizunoyouni(こぼれてしまった水のように)」と並びになってるのは製作者側の意図を感じずにはいられません。歌の内容には連動性はありませんが、こういう深読みネタは...僕は好きですよ。

12.レ・ミ・ラ

ややテンポは遅めですがサウンドは完全にダンスチューンですね。四つ打ちですし。
「ス ラ イ」と「メナイ」の対比と言うのは割りとすぐにピンとくると思うのですが、個人的にはこの曲を聴いても「メナイ」が頭に浮かんでしまい"メナイのバージョン2"なのかな?と思ったりします。

13.Tip Tap

Faint⋆Starのポップチューン曲...ポップと言うかシティ・ポップですよね、これ。
僕個人のオシャレ力が壊滅的に貧しいばかりにこの曲が持ってるような眩しいぐらいのオシャレセンスに絶対的な憧れがあります。

アゲアゲな曲ではないですが、セトリにこの曲があるかどうかでその日のライブの満足度が大きく変わる本当に好きな曲です。

14.スーパー・サマー・ワンダー

Faint⋆Starのポップチューン曲かつ、Faint⋆Starのアンセムだと思っています。
ダンスチューンとかポップチューンとか面倒臭いことを言ってないで、みんなでひとつになりたい!同じ景色を見たい!そうと思った時にこの曲がかかると、その手は上げざるを得ないし、振らざるを得ない訳です。

この感じは残念ながら音源だけでは得られない部分だったりするので、ぜひライブに足を運んで味わって欲しいです。

15.Boyfriend -A.S.A.P- remixed by カジヒデキ

オリジナルの「Boyfriend -A.S.A.P-」について"ポップチューンとダンスチューンの融合"的なことを書きましたが、このリミックスはポップ...と言うかラテンですね。最初に鉦のようなカンカンカンというイントロを聴いた時は思わず笑ってしまいました。

なぜ渋谷系の権化とも言うべきカジヒデキがこの陽気すぎるアレンジをしたのか?がすごく気になっていたのですが、カジヒデキ本人曰くイギリスのラテンのフェス(←名前を失念しました)をイメージしたとのこと。

ボーナストラックでもあるし、変に気を使ったものになるぐらいならこれぐらい振り切られた方が気持ちいいです。このアレンジもとても好きです。


...と、アルバムのレビューは以上になります。
これまでFaint⋆Starについて何かを語る時は「元トマパイのHINAが所属する...」という前置きがセットになることが多かったですが、このアルバムを聴いてしまうと、もうその前置きはいらなくなるんじゃないか?そう思わせるぐらいに充実した内容でした。

ただ、そんなFaint⋆Starもし一つだけ注文があるとしたらライブでのオケの"鳴り"について。ポップな曲とのバランスを考えるとあんまり無茶なオケは作れないのかもしれないですが、「メナイ」や「ス ラ イ」のようなバキバキな曲にパンチが足りなく聴こえることがあるので、それがすごくもったいないと思ってしまう。

このレビューのテーマにしたポップチューンとダンスチューンの二面性を同時に打ち出すというFaint⋆Starのとても大きな特徴。音源でそれは見事に表現されましたが、ライブでそれを見せる(聴かせる)のはもしかしたらさらに難しいチャレンジなのかもしれません。

ただ、それもFaint⋆Starなら「うぉ!マジかよ!?」とびっくりさせてくれると思っているので、その日が来るのを心から期待したいと思います。

そんなFaint⋆Starさんですが、8月14日(金)にEspecia、WHY@DOLL、Stereo Tokyoと「【ガチ恋!】SUMMER OF LOVE 2015」に出演していただくことになっています。しかもFaint⋆Starはアメリカでのライブ後の凱旋公演(たぶん)がこのイベントになるので、「PL4E」をリリースし、海外での経験も積んだFaint⋆Starがどんなライブを見せてくれるかが本当にとても楽しみ。

「【ガチ恋!】SUMMER OF LOVE 2015」開催概要

チケットは現在ローソンチケットとイープラスで発売中ですので、「PL4E」を聴いてぜひぜひライブにお越しくださいませ。