BELLRING少女ハートを未見のアイドルファンや音楽ファンに届けたいベルハーに思うあれこれ。

2016/12/05 16:23編集後記 ベルハー 

「UNDO THE UNION」「BEYOND」アイドル戦国時代が生んだ2つの名盤過ぎる名盤

「ゆるい」「なんでもアリ」「だけど曲だけはあり得んカッコいい」。
これが僕なりのアイドル戦国時代(特に地下)の定義なのですが、ベルハーほどアイドル戦国時代創世記のカオスを残しつつ手垢もつけずに高みを極めたグループはいないのではないでしょうか。

その3要素の中にある「だけど曲だけはあり得んカッコいい」を決定づけたのが、2014年12月にリリースされたベルハーのアルバム「UNDO THE UNION」、そしてその一年後にリリースされた「BEYOND」でした。それぞれの年においてアイドルの年度代表アルバムを挙げるとしたらこの2作品はぶっちぎりのグランプリだったと思います。

「UNDO THE UNION」は、オリジナルメンバーの仲野珠梨、美月柚香の脱退発表がされた後にリリースされたアルバムだったので「Starlight Sorrow」「UNDO」に代表されるエモーションが前面に出たアルバムという印象です。それに加えて「rainy dance」「c.a.n.d.y.」「get rid of the Chopper」「男の子、女の子」「Crimson Hrizon」といったシングルやライブでの定番曲を入れられるだけ入れ込んで、さらに撮り下ろし曲も満載、結果収録曲は17曲(約71分)というCDの限界に挑むような長尺アルバムになったのですが、その当時のBELLRING少女ハートを余すところなく全て出し切ったタイトルに思えました。

普通、60分を超えるアルバムを通しで聴くのはなかなかタフな作業なのですが、それでも何回リピートしたことか。中でも「UNDO」の歌詞とメロのエモーショナルWパンチには、その年の最優秀楽曲をあげたいぐらいでしたが、リリースが12月ということもあって「アイドル楽曲大賞」「CDショップ大賞」などのような外部評価を受けるのにはリードタイムが短すぎるのがすごくもどかしかった。

そしてその約一年後の2016年の2月にリリースされた「BEYOND」は、「UNDO THE UNION」をさらに凌ぐ名盤でした。77分超と前作をしのぐ長尺に16曲を収録されたこのアルバム、先行でシングルカットされた「asthma」と過去の未音源楽曲を収録した「Cherry」以外の14曲は全て新録曲。「ホーネット'98」「憂鬱のグロリ」「ちゃっぴー」「或いはドライブミュージック」のようにリリース後のライブでのキラーチューンとなる曲も数多く収録され、ベルハーのライブをそれまで以上に強化させ、ベルハーをさらに進化させたアルバムという感じでした。

そして何より「asthma」です。アイドル楽曲が数多ある中でこの曲以上に"アンセム"という言葉が似合う曲はおそらくないでしょう。ある意味アイドル楽曲の歴史を飾る"アンセム"と言えるかもしれません。

イントロを聴いた瞬間から分かる"なんかすごいの始まった!"という有無を言わせない説得力。通常、楽曲評において"聴けば分かる"という言葉はタブーだったりするのですが、この曲ばかりは聴いてしまうのが一番早い。そして落ちサビでのヲタちゃんから湧き上がるシンガロング。音源上でも「おーおーおーおー」という声が入っていますが、あの声を聴く度に毎回カタルシスを感じてるのはたぶん僕だけじゃないと思います。

実際、「asthma」がなくてもベルハーの楽曲は最高だったんです。これまでリリースしてきた楽曲だけでも十分に"TOP OF TOPS"なアイドルグループだったのですが、その次元を遥かに越えてくる「asthma」が生まれたことには「この曲に出会わせてくれてありがとう」と感謝したいぐらいです。