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レポート

現体制ラストのワンマンは1年10ヶ月で築いた4人のアンサー!新メンバー加入で”こころのデパート”は4月に新装開店! -クマリデパート5thワンマンレポート-

4人組アイドルグループ・クマリデパートが2020年2月28日(金)マイナビBLITZ赤坂で、5thワンマンライブ「ニューヤングパワーマックス5000%特盛レッドヒルブリッツにおいでよ!こころのデパート」を開催。
今やアイドルシーン全体が注目するグループに成長したクマリデパートが、過去最大となる会場で行うワンマンライブ。
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、開催そのものも危ぶまれた中で、クマリデパートの4人はどんなパフォーマンスを見せたのか?そのライブの様子をレポートする。(photo by Jumpei Yamada)

世界中で大騒動になっている新型コロナウイルスの感染拡大と、それに伴うイベントの自粛連鎖はアイドルシーンも直撃。次々とイベントの中止や延期が発表される中で、クマリデパートは5thワンマンライブを予定通り開催することをライブ開催前日にtwitterで告知した。

その告知の中では、主催者としてウイルスの感染予防と拡大防止に最善の対策を行うこと。来場者に最大限のケアと健康管理を促すこと。そして、前売りチケットを購入済みで来場を控えた人への代金払い戻しを行うこと、が記されていた。また、当日のライブをYouTubeで生配信をすることも発表。

至急の判断が迫られる中で、その時点で取れる可能な限りの対策と、ファンへの最大限の配慮を示した上でのワンマン開催を決定したクマリデパートのツイートには温かい支援のコメントが集まった。

そして迎えたワンマン当日。
ステージ後方左右に掲げられたクマリデパートのアイコンが見守るマイナビBLITZ赤坂には、クマリデパートの晴れ舞台を見届けようと多くのファンが集った。

やがて開演時間となり、会場の暗転とともに流れた「おいでよ!クマリデパート」のオープニングSEの中をメンバーが一人ずつ登場すると、1曲目の「シャダーイクン」からギアを一気に引き上げ、それに続く「クマニキ(クマリデパートver.)」では、小田アヤネが自慢の鼻リコーダーもバッチリ決め、5thワンマンは冒頭からエンジン全開で幕を開けた。

MCでは、メンバーの自己紹介のあいさつに加えて、楓フウカがメンバーを代表して、開催に尽力した関係者、来場した観客とYouTubeで見守る全ての人に感謝の言葉を送り、それに続けて3月3日リリースのシングル「サクラになっちゃうよ!」を披露。

最近は女性ファンの姿も増えてきたクマリデパートのライブ。女性観覧エリアの中に集まったたくさんのファンが「サクラになっちゃうよ!」のフリコピしている様子は、まさに今のクマリデパートの現場を象徴しているようでとても印象的だった。

そこから「あれ?ロマンチック」、小田アヤネの「赤坂いこー!!」で始まった「ウダガワ・ヨッキュー」、「セカイケイ」と、疾走感にいっぱいのライブを繰り広げるクマリデパート。
前回のワンマンからたった4ヶ月。会場の規模が倍以上になったBLITZのステージですら広さを感じさせなくなったのは、4人のパフォーマンスが成長の証といってもよいだろう。

前半7曲を一気に駆け抜けたところでライブは一旦転換となり、ステージ後方のスクリーンには、過剰に猫演出が激しい4人の映像が流された。”もしや…?”と思った観客も少なくなかったと思うが、転換明けの1曲目は「サクラになっちゃうよ!」のカップリング曲「ネコちゃんになっちゃうよ〜」の初披露。

映像の中でも使われていたネコ耳を着けて登場したクマリデパートが、ネコ愛高めな振り付けで「ネコちゃんになっちゃうよ〜」を歌っていると、途中からは謎の”ネコダンサーズ”も乱入。さらに曲中の映像には所属事務所ekomsの飼い猫”ソラちゃん”も登場し、BLITZはネコ度マックス5000%特盛な会場に一変した。
クマリデパートの楽曲に2曲目となるネコソング(もう1曲は「ピアノ」)が加わったことは、ネコ好き業界にとっても大きなニュースだ。マニア垂涎の現場があることは、今後アイドルシーンの内外を問わず積極的に発信していって欲しい。

そして、そこから「サマーニッポン夏サマー」でお祭りムードをさらに加速させ、クマリデパートのライブの超絶キラーチューン「二十四時間四六時中」が畳み掛けられると、会場は多幸感以外が存在しない最高潮の瞬間を迎えることとなった。

そして、ライブは2度目の転換でクマリデパートの4人がステージから中座すると、ステージのスクリーンには宇宙のどこかにあるらしい極LOVE星に住む星人(?)の生活を紹介する映像が流れた。そのやたらとシュールな世界観に若干の戸惑いを見せる観客の前に、クマリデパートの4人が再登場して「極LOVE浄土」を披露。極彩色の照明に彩られた場内は、極LOVE星を再現したといってもいい、やけにハイテンションな盛り上がりを見せた。

そんな「極LOVE浄土」の後、メンバーの4人からライブを見守るファンへのメッセージが送られた。

楓フウカ
今日は平日の夜だし、色々なことがあったので、4人のライブを見るために集まってくれたみなさんが、こんなにたくさんいることがとっても幸せです。フウカはお歌が好きだし、メンバーと歌うのが好きだし、クマリデパートの楓フウカとして歌えてることがとっても幸せです。
フウカは、クマリデパートのホワイト担当なんですけど、これからもっといろんな色を出して、成長を見せられるように頑張っていきたいと思います。クマリデパートは、これからも続いていくし、パワーアップしていく予定しかありません!これからもクマリデパートと楓フウカをよろしくお願いいたします!

小田アヤネ
今回、クマリデパート5thワンマンライブに来てくださってありがとうございます。今回のワンマンライブは節目のライブだし、これからクマリデパートがもっと成長していくための道標にもなる大切なライブだと思うので、そういうライブにみなさんがたくさん足を運んでくださることがすごくありがたいし、嬉しいし、何よりめっちゃライブしてて楽しいのでホントにありがとうございます。
これからクマリデパートは、新しい色が入ってまた違った輝き方をすると思うんですけど、小田はクマリデパートの赤を背負ってメンバーも含めてみんなをたくさん笑顔にできるように頑張るのでよろしくお願いします!

優雨ナコ
本日は来ていただき本当にありがとうございます。みんながお友達に「クマリデパートのライブに行こうよ」って言ってくれたり、「このライブのためにお仕事頑張るね。勉強頑張るね」とか言ってくださってて。そういうのを直接言ってくれたり、SNSで伝えてくれたおかげで、すごく頑張ってこれました。
個人的には前回のワンマンから今回のワンマンの間に、いろいろ相談をし合ったり、2期さん(アップアップガールズ(2))とコラボしたこととかがあって、考え方とか意識がすごく変わりました。これからクマリデパートはまだまだまだまだ進化していきます。みんなちゃんと見ててください。これからもよろしくお願いします。

早桜ニコ
みなさん今日はお越しいただき本当にありがとうございます。前回のワンマンライブから倍以上の規模の会場でのワンマンライブが決まった時に、不安とかももちろんあったんですけど、この4人でこの夢のステージに立てることが本当に嬉しいです。
今日はこんなに素敵な景色を見させてくれてありがとうございます。これからもクマリデパートのリーダーとして引っ張っていけるように頑張るので応援よろしくお願いします!

話す言葉はそれぞれに違うものの、一様にクマリデパートのこれからに向けたメッセージを力強く伝えた4人。
そして、「次の曲は、私たちクマリデパートの始まりの曲です!」(早桜)の紹介から披露されたのは「愛Phone渋谷」。
改めて自分たちの原点を確かめるように(それでいてめちゃくちゃハッピーに)「愛Phone渋谷」を歌い終えると、最後は「眠れない夜は。」でしっとりと本編のライブを終えた。

4人がステージを去った後もアンコールを求める声が上がっていたが、この日最大のサプライズの瞬間はそのアンコールを待つ間に流れた映像とともに訪れた。

「合否についてなんですけど…2人とも合格です!」

不意に流れ出したオーディション風景らしき映像を観客がじっと見守っていた中に、その言葉が響くと、フロアからは歓声が上がり、映像の中のクマリデパートの4人が、

「おいでよ!クマリデパート!!」

と新メンバーの2人(!)を迎え入れ、クマリデパートに新メンバーが加わることが明らかにされた。

そして、6色に増えたスポットライトがステージを照らす中をメンバーがアンコールに登場。山乃メイ、七瀬マナの2人を加えた新体制のクマリデパートで「おいでよ!クマリデパート」(フルバージョン)をお披露目。

新メンバー2人を中央に据える形で曲を終えると、既存メンバーの”ジャーン!!”の掛け声とともに、新メンバーを紹介。新メンバーの2人は…

山乃メイ
クマリデパート新メンバー、黄色担当の山乃メイです。クマリデパートがずっとホントにホントに大好きだったので、こうやって新メンバーとしてここに立ててることを…クマリデパートに入れてホントにホントに幸せです。今のメンバーさん4人に早く追いついてこれからも頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。

七瀬マナ
クマリデパートの新メンバーになりました、ミントグリーン担当の七瀬マナです。こんなに大きな会場で、こんなに素敵な衣装も作っていただいて、こんなにたくさんの方々の前でご挨拶できることをとてもうれしく思います。これからたくさん練習を頑張って1日も早くメンバーの方々に追いつけるように、1日でも早くファンの方々に認めてもらえるように頑張るのでこれからよろしくお願いします。

とあいさつ。
新体制での本格的な活動開始は、4月11日の「@JAM THE WORLD 春のジャムまつり!2020」になるとのことも併せて発表された。

そして、改めて6人のクマリデパートに温かい拍手が送られると新メンバーの2人はステージを後にして、4人でのアンコールを再開。「こんなにたくさんのみんなに会えたことは本当に奇跡だし、みんなのことが大好きです!」(早桜)とのフリから、「アンサー!」を披露した。

振り返れば、前回2019年11月の4thワンマンで、クマリデパートは4人体制の完成形を見せていたと言ってもよかった。その時点で第3期メンバー募集オーディションも発表されており、5thワンマンは新体制で迎える最初のワンマンとなる可能性もあった。

しかし、その後も早桜ニコ、優雨ナコ、小田アヤネ、楓フウカの4人は、活動のペースを緩めることなく、2020 年の年明けを1月2日のNPPで迎え、1月末にはアップアップガールズ(2)とのコラボタイトル「クマニキ」のリリースと2マンライブも開催。さらに次のシングル「サクラになっちゃうよ!」のリリースと、5thワンマンで前回よりもさらにレベルアップしたクマリデパートを見せるための活動を重ねてきた。さらに言えばそれは、1年10ヶ月前にまだ行く末も分からない中で出会った4人が努力と成長、そして結果を重ねた上に実現させたワンマンでもある。

この日の「アンサー!」は、そんな現体制のクマリデパートが歩んできた道のり、そして自らの手で”偶然”を”必然”に変えてきた4人の歴史を”答え”として示しているように思えた。

「今日はこの4人でできる最高のパフォーマンスを最後までみなさんにお届けしたいと思います!」(早桜)。「今回の5thワンマンライブは4人で最後のワンマンライブになります。」(フウカ)と、ライブ中に4人という言葉に繰り返し使っていたクマリデパート 。

過去最大の舞台で4人の集大成を多くのファンに見守ってもらえたことが、5thワンマンの全てと言ってもいいのではないだろうか。

そんなアンコールの「アンサー!」を終え、ステージを去ったクマリデパートは、Wアンコールを求めるファンの声に呼び戻されて再登場。最後に披露した「サクラになっちゃうよ!」では、4人は既に次の一歩を踏み出してる様にも見えた。

「ありがとうございました!」と最後に生声で感謝を伝えて5thワンマンを終えたクマリデパート。
メンバーがステージを去り、誰もいなくなった終演後のステージ上のスクリーンには、「今夏クマリデパート5thシングル発売決定!」の文字が映し出された。もちろんそれは新体制の6人によるタイトルのはずだ。

4人が作り上げた最高の5thワンマンはもはや通過点。クマリデパートが2人のニューヤングパワーを加えてマックス5000%特盛状態となるのはきっとこれからに違いない。


クマリデパート 5thワンマンライブ「ニューヤングパワーマックス5000%特盛レッドヒルブリッツにおいでよ!こころのデパート」セットリスト
2020年2月28日(金)@マイナビBLITZ赤坂
SE(おいでよ!クマリデパート)
1.シャダーイクン
2.クマニキ(クマリデパート ver.)
3.ピアノ
4.サクラになっちゃうよ!
5.あれ?ロマンチック
6.ウダガワ・ヨッキュー
7.セカイケイ
8.ネコちゃんになっちゃうよ〜
9.サマーニッポン夏サマー
10.二十四時間四六時中
11.極LOVEを浄土
12.愛Phone渋谷
13.眠れない夜は。
en1.おいでよ!クマリデパート(6人体制)
en2.アンサー!!
wen1.桜になっちゃうよ!

リンク
クマリデパート オフィシャルサイト https://www.qumalidepart.com/
クマリデパート オフィシャルtwitter https://twitter.com/qumalidepart

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