5人組アイドルユニット・クロスノエシスが2020年5月29日(金)に無観客配信ライブ「cry for the moon AIR」を開催した。
本来であればこの日は、現体制になってからの初のワンマン「Construction」が行われるはずだったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響で開催の延期を余儀なくされ、その代替公演的な位置づけとして無観客ライブ「cry for the moon AIR」が行われた格好だ。
今回の配信はファンにとって待望のイベントだっただろうが、2ヶ月に及ぶライブ自粛という状況を考えると若干の不安な気持ちもあったのではないかと思われる。それと似た空気はライブ前の会場(青山 月見ル君想フ)内にも漂っていたが、ライブが始まって1曲目の「corss」でその不安は完全に吹き飛ばされた。
5人体制になって数段上がったスケール感と統制の取れたフォーメーションダンスの完成度は、自粛前と変わらないかそれ以上に高められていて、YouTubeの配信を見ていた視聴者からは次々に感嘆や感情を爆発させるコメントが上がった。
新体制をお披露目した前回の月見ル君想フでのライブと比べてもその差は明らかで、ダイナミックさを増したパフォーマンスは、ステージの窮屈ささえ感じさせるほどだった。
そして、3曲目からの「薄明」「残夜」「インカーネイション」のブロックは、ノンストップミックスで楽曲を披露。シームレスに流れていく曲の間も、5人の振りでシンクロさせながらつないでいく様子は、この日一番の見どころだった。
MCでは、延期となった2ndワンマンを8月20日に渋谷WWWで開催することを発表。
ライブイベントに関してはまだ先行きが見えない中ではあるものの、ワンマン開催のニュースは、ファンはもちろん今回の配信でクロスノエシスを知った視聴者にとってもグッドニュースなのは間違いない。
そんな嬉しい発表に続くライブでは、「previously」「MY LAST DANCE」が披露される。
久しぶりのライブの影響か、終盤を迎えたこの頃にはメンバーの表情にも若干の疲労が浮かんでいたように見えたが、その先に待っていたのは新曲「VOICE」の初披露だった。
5人体制での初の楽曲となる「VOICE」は、躍動感にあふれトラックと振りが絡みあった”クロスノエシスのこれから”を暗示するようなメッセージソング。
8月のワンマン開催の発表があったせいか、渋谷WWWで観客を前にした5人が、この「VOICE」をどんな形でパフォーマンスするのかが気になって仕方がなかった。
約40分のパフォーマンスに飽き足らないファンも少なくなかっただろうが、この日のライブの様子はクロスノエシスのYouTubeチャンネルにアーカイブとして残されているので、見逃した人は今からでも5人のパフォーマンスをチェックして欲しい。
2020年のアイドルシーンにおいて旋風を巻き起こすに違いないと確信していたクロスノエシス。
今回のコロナ禍と約2ヶ月に及ぶライブ活動の自粛は、2月23日にRISA、MAIを加えた5人での新体制がスタートしたクロスノエシスにとっては最悪のタイミングだった。
その期間に失ってしまった時間と機会は決して小さくないが、今回のライブ配信によってクロスノエシスに秘められた可能性の一端は視聴者に届けられたのではないかと思う。
延期された2ndワンマンが開催される8月の状況はまだ見えないが、クロスノエシスが失った時間を取り戻すのはその後からでもまだ遅くはないだろう。
cry for the moon AIR セットリスト
1.cross
2.in the Dark
3.薄明
4.残夜
5.インカーネイション
6.previously
7.MY LAST DANCE
8.VOICE(新曲)
クロスノエシス 2nd ONEMAN LIVE「Construction」
2020年8月20日(木)OPEN 18:00/START 19:00
渋谷WWW
前売 ¥3,000 当日 ¥3,500+1D
リンク
クロスノエシス オフィシャルサイト http://crossnoesis.com/
クロスノエシス オフィシャルtwitter https://twitter.com/CROSSNOESIS