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レポート

リキッドルームを包んだ”神話級”の多幸感 -さとりモンスター 3周年ワンマン『夢を叶えて』ライブレポート

「下北沢発 さとり世代最強モンスター」を掲げる6人組アイドル・さとりモンスターが、2025年8月9日、現体制3周年ワンマン「夢を叶えて」を恵比寿リキッドルームで開催した。過去2年の周年ワンマンを行った渋谷CLUB QUATTROから会場を今年はスケールアップ。

下北沢を拠点に精力的な活動を重ね、直前のTOKYO IDOL FESTIVAL 2025での勢いを持ち込んだ3周年ワンマン。果たしてさとりモンスターはリキッドルームの場でどんな夢を叶えてくれたのか。

開演前にウィーザーがBGMに流れるおなじみの景色の中、ステージ前の紗幕にさとりモンスターの最近の活動を振り返るビジュアルアートが映し出され、続いてメンバーのアーティスト写真が一枚ずつ紹介された。やがてウィーザーの「Only in Dreams」が徐々に大きくなると、ライブの始まりを待つ期待感も高まり、フロアではメンバーカラーに合わせた6色のペンライトが揺れた。そして映像が終わると同時に始まった1曲目は「さとりパイオニア」。グループ名も歌詞に刻まれた、さとりモンスターのアイデンティティソングでライブは幕を開けた。

ステージには「SATORI」と書かれた山台が置かれ、メンバーは曲の中で代わる代わるそこに上がってパフォーマンス。一段高い場所から、フロアを埋めた観客の端から端までその歌声を届けた。続く「wrong Night long」「トランスファー・ボーイ」でライブをさらに加速すると、「Dear Mr. Sunrise」では遠野寧々が山台に立つ。この曲は、彼女が2023年12月に加入した際に初披露した楽曲でもあり、グループの節目となった曲だ。

そんな3年間の活動を象徴する楽曲も散りばめながら、冒頭の5曲を一気に駆け抜けた後に最初のMCへ。ワンマンライブという特別な場ということで、メンバーは自らのキャッチコピーを添えた“ロングバージョン”の自己紹介で、来場したファンにご挨拶。

さらには空中つきから、当日、会場にも貼り出されていたメンバーお手製の巨大アートについて説明。さとりモンスターをドラゴンにたとえ、グループのテーマである「夢」を乗せて運ぶというコンセプトが明かされた。ここで三栗なのから、この3周年が美弥妃結凛、空中つき、高橋あずのアイドル3周年でもあることが伝えられた。3人のメンバーカラーのペンライトが灯る中、ファンとメンバーからの「おめでとー!」の声で改めて祝福された。

MC明けのライブ中盤は「ハレルヤ!」からスタート。「キミとならどこへでも行けると思うの」と歌うこの曲は、直前のMCで語られた“夢を乗せて運ぶさとりモンスター”というコンセプトとも重なる。さらに「HIKIGANE」「電光石火あいらぶゆー」「LOVE!応答せよ!」と、見ているだけで全員が楽しめるさとりモンスターらしさに溢れた楽曲が続いた。

M10の「ラブリーマジックオーケストラ」の後はMCとなり、ワンマンに向けた意気込みを語るくだりで、高橋あずが「今日、お寿司屋さんになる夢を見ました」とユルユルな発言が飛び出すと、話は最近気になる人の話題でわちゃつき始める。そして、いつしかそのやり取りは「さとモン飯店」を舞台にしたメンバーたちの小芝居になり、店員の遠野寧々が、常連客の「三栗さん」(三栗なの)を食事に誘いたいらしいことが分かった。

ここまでのライブの流れを外れるこのやり取りは、さとりモンスター名物の「なるてるとる」への振り。ワンマンの場でも繰り返されたこの絶妙なシュールなやり取りを経て披露された「なるてるとる」では曲の半ばで山台に上がった遠野寧々と三栗なのが大きなハートを掲げることで、二人の恋が成就するところまで演じられた(見せられた)。

そこから続いた「サトリンゴの魔法」では宙吊りされた風船(の照明)がリンゴになって異世界感を演出し、「Colors」「teenage」ではエモーショナルに歌い上げ、さらにポエトリーリーディングが印象的なミディアムテンポのバラード「雨、やむな」と続け、さとりモンスターの幅広い楽曲性と多彩な表現をアピールすると、メンバーは一旦ステージを後にする。

幕間に流れた映像では、6人がたどってきた3年間のライブシーンや海辺で戯れる姿などが映し出され、ロマンチックで少しセンチメンタルな時間が、熱気を一度やわらげた。

そして映像が終わって登場したメンバーは、なんと新衣装で登場し、「そもそもだってモンスター!」でフロアを再点火。下北沢らしい古着リメイクをコンセプトにした新たなスタイルにファンも大いに盛り上がった。「春夏秋冬狂想曲」では「さとり!」「モンスター!」のコールアンドレスポンスが決まり、「PiPiPi」の連続ジャンプやサークルモッシュで熱量も急上昇。

美弥妃結凛の「この道がみんなの希望の光であれ。」の振りで始まった本編最終曲は「ゴーインマイウェイ」。現体制のさとりモンスターとともに3年間を駆け抜けてきたこの曲が始まると、メンバーの動きに合わせてファンも左右へ大移動、曲中では恒例の空中つきのアクロバットも飛び出すなど、会場の盛り上がりがピークに達するとともにライブ本編は終了となった。

メンバーがステージを去った後、ステージ上のスクリーンにさとりモンスターから新情報が発表。スクリーン上に11月24日に渋谷WWWで次のワンマンライブ「ONLY IN DREAMS」、10月5日には恒例となりつつある主催フェス「さとモンFES」の開催が映し出されると、客席から大きな歓声と拍手が湧き起こった。

その発表が終わると同時にメンバーが再登場してアンコールがスタート。アンコールの1曲目は、さとりモンスターと下北沢をつなぐ楽曲「英雄讃歌」。スクリーンには下北沢の名所を巡るミュージックビデオが流れ、その映像を背景に「おとなになってもこのままずっと夢を見させて」と歌い上げる6人の姿が重なる。街と音楽、そして彼女たちの物語が一つになる瞬間だった。

そして、ワンマンの最終曲となったのは、さとりモンスターの幸せ代表曲「神話級ハッピーエンド」。三栗なのの「ラスト、神話級のハッピーエンドを迎えよう!」と呼びかけると、ファンもメンバーと一緒に振りコピをしたり、クラップを打ったり、推しジャンをしたり、思い思いのハッピーエンドを楽しみ、ワンマンのタイトルでもある夢のような多幸感と一体感に包まれての大団円となった。

すべての演目を終えたさとりモンスターは、集まったファンに感謝を伝えながらの撮影タイムへ。それが終わると三栗なのが最後にメッセージを送る。

「みんながさとモンのことを好きで良かったとか、こういう景色を見れて良かったと思ってくれるような景色をこれからもたくさん作っていきたいと思っています。

この3周年、今日ここに来てくれたさとモンのことを大好きでいてくれるみんなだったりとか、私たちのことを愛して支えてくださる関係者のみなさん、誰一人欠けてもこの場所には立てなかったと思います。みんな本当にこの場所にいてくれてありがとうございます。

私たちは、さとりモンスターとさとりモンスターを好きでいてくれるみんなのことが一番なんですけど、みんなにとっての一番もさとりモンスターだったらいいなと思います。そうやって一番であれるようにこれから始まる4年目もどんどん自分たちを更新し続けていきますので、これからもずっとずっと見ていてくださると嬉しいです。今日は本当に本当にありがとうございました!」

そして、メンバーとファン全員で「ウィーアー! さとり! モンスター!」と声を合わせ、ワンマンライブ「夢を叶えて」は幕を閉じた。

過去最大規模のワンマンで3周年の集大成を描き切り、4年目の活動に踏み出したさとりモンスター。ここから先にどんな夢と物語を見せてくれるのか。今後の活動に今まで以上の注目が集まるのは間違いない。

フォトギャラリー(撮影 町田千秋)

2025/8/9(土)3rd Anniversary ONEMAN LIVE「夢を叶えて」セットリスト@恵比寿LIQUID ROOM

1.さとりパイオニア
2.wrong Night long
3.トランスファー・ボーイ
4.Dear Mr. Sunrise
5.ハイスコアガール
6.ハレルヤ!
7.HIKIGANE
8.電光石火あいらぶゆー
9.LOVE!応答せよ!
10.ラブリーマジックオーケストラ
11.なるてるとる
12.サトリンゴの魔法
13.Colors
14.teenage
15.雨、やむな
16.そもそもだってモンスター!
17.寿司とTシャツのあたし
18.春夏秋冬狂想曲
19.PiPiPi
20.777 de FEVER
21.ゴーインマイウェイ
en1.英雄讃歌
en2.神話級ハッピーエンド

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