2024年10月12〜13日に開催された「Boosty ファンまつり2024」に行ってきました。
HKT48とNGT48、Bellemule from 電音部の3組がライブ出演すると聞いたのですが、僕が48系のグループのライブに行くのは夏の大型フェスぐらいで、過去を振り返ってもトータルで10回もないはず。
そんな48系ど新参の参戦となったのですが、その分イベントのいろんなことが新鮮。現地に到着した時はまだ特典会の時間でメインアリーナにずらりと特典会のレーンが並べられ、そこではおしゃべり会やハイタッチ会が行われていました。
「うわー、テレビで見たことあるやつだー」と思ったそのレーンの反対側には屋台や出店も並んでいてまるで縁日のよう。さらにステージをはじめ、場内の各所に提灯があしらわれていてイベントのタイトルどおり会場は”まつり”の空気に包まれていました。
推し活応援?ファンクラブサービス?「Boosty」ってなに?
そんな「Boosty ファンまつり2024」なのですがこのイベントを主催している「Boosty」のことも実は今回初めて知ったので、事前に少し調べたのですが「Boosty」は”アーティスト活動やファンの応援活動をより活性化するサービスの総称”とのこと。メンバーシップというファンクラブ的なサービスがあったり、「Boosty コレクション」ではアイドルの写真(なんとNFT!)が購入できたりするそうです。
さらにはチケット販売サービスもあり、今回のチケットも「Boosty」で販売していて、さらにサービスを使ってイベント内の特典会の引き換えもできたりとアイドルに関する多方面のサービスやファンの応援をサポートしてくれるサービスのようです。アイドル関連のネットサービスは色々な種類がありますが、チケット、コンテンツ販売などを一元化できるのは使う側にとってもメリットが大きいかもしれないなーと思いました。
▼ Boosty
https://sp.boosty.app/
そんな「Boosty」を運営しているのが株式会社Sprootさんなんですが、なんとこの「Boosty」とHKT48とNGT48が今、Sprootrotの同じグループの中に入っているんだそうです!日頃からアイドルばっかり追いかけているのにこの2グループにそんな大変革があったことも知らないとは情弱も甚だしいですが、そんな「Boosty」が今回開催したのが「Boosty ファンまつり2024」という訳です。
2回も思った「48系って”こういうこと”やっていいんだっけ?」
いわゆる”推し活支援”的なサービスは最近たくさんできてきましたが、その運営会社の組織の中にアイドルグループがいるというのも珍しいですし(しかもそれがHKT48とNGT48!)、イベント開催中は先述した出店にもHKT48、NGT48の現役や卒業メンバーたちが顔を出し、自ら射的や輪投げを楽しんだり、ファンがやっているのを応援したりしている様子も見られました。
そのメンバーとファンとの距離の近さに「48系のグループって”こういうこと”やっていいんだっけ??」という疑問が浮かんだのですが、「Boosty」を介した関係性が構築されているせいなのか、まるでファンクラブのオフ会を見るような和やかで楽しげな雰囲気が常に漂っていました。そしてその後に夕方から行われたスペシャルLIVEの中で、それをさらに上回る出来事を目の当たりにすることになります!
スペシャルLIVEはイベントのトリを飾る形で18時からスタートしましたが、まず最初に出演したのはBellemule from 電音部。ゲストアクト的なステージでしたが、電音部関連のライブを見るのも今回が初めて。Lico、Yuna、Aiの3人によるパフォーマンスとK-POPサウンドで会場を盛り上げていました。
それに続いてHTK48とNGT48がいよいよスタート。事前に「コラボも結構やります!」という情報は入手していたのですが、始まる前は「きっとお茶濁し程度なんだろう」とそれほど期待はしていませんでした。ところが実際のライブが始まると冒頭からHKT48とNGT48のメンバーがフルで登場。トロッコで登場するメンバー、客席の間に備えられたお立ち台で歌うメンバー、さらにステージ上にもメンバーたちが横いっぱいに広がってパフォーマンスする様はまさにお祭り状態。
その後もM2のNGT48の「シャーベットピンク」、M3の「しゃからしか!」の冒頭3曲を全員で披露。ステージ上に総勢75名が並んだ景色はただただ圧巻でしかありません。それ以降はブロックごとにHKT48とNGT48のグループ別のライブをしていくのですが、それもチーム別だったり期別によるパフォーマンスだったりするので、ステージ上は一曲ごとにめまぐるしくメンバーが入れ替わっていきます。
僕が普段見ているライブアイドル、地下アイドルとは全く違うライブエンタメがそこにはあって「これが48系のリアルなライブか!!」とかなり翻弄されましたし、そんなライブにもしっかりついて行っているファンの人たちの姿にも結構感動していました。
ただ、実はその昔2018年のNGT48の武道館ライブは見にいったことがあったので、NGT48の「青春時計」が披露された時は素直に「いい曲だなぁ、懐かしいなぁ」と思ったし、その時のライブで気になった清司麗菜さんがまだ現役バリバリでステージに立っていて「大人になってもかわいいなぁ」と自分なりの楽しみ方もしていました。
そんな中で個人的にこの日一番衝撃的だった事件(!?)がライブ中盤にやってきます。それが「あなたの元に会いに行きます!スーパー!ラッキー!抽選会」です。
「めちゃめちゃ会いにきてるじゃん!!」-一人のファンをメンバーが取り囲む!?-
ステージ上のスクリーンにその文字が映し出された時、「は?何それ?」と思ったのですが、もしそれがそのままの企画だとしたらとんでもない神企画です。この日2度目の「48系グループってそんなことやっていいんだっけ??」がやってきました。
発表に続いてメンバーさんが企画の中身を説明していましたが、HKT48とNGT48のそれぞれが抽選で引いたお客さんの元へライブ中に会いにいくというそのまま内容。何のひねりもない分、余計にインパクトは絶大です。
「え?本当なの??」と思っているうちに抽選が始まり、当選した席番号が発表されると、その席のお客さんがスクリーンに大映しに。突然の出来事にただただ困惑している様子のお客さん。ステージ上のメンバーから「感想は?」と振られてもうまく言葉が出てきません(←当たり前ですが)。さらにNGT48の方の抽選で当たったお客さんの方はというと、なんとこの日が誕生日!これが最高のプレゼントなのは間違いないのですが、こちらも当然喜びよりも!?!?の方がはるかに優ってしまうパニック状態に。しかもここまで段取りが進んでいるにも関わらず、当選した2人はもちろん会場全体がこの先に起こるであろう事態をうまく飲み込めていない様子でした。
そんなざわざわな空気が会場内に漂っている中、まず先にライブを再開したのはHKT48。楽曲が始まるとメンバーの一部(といっても20人近くいました)がステージを降りて当選者のお客さんの元へまっしぐら!続いてNGT48パートが始まると今度はNGT48のメンバーがお客さんの元へ!
時間的には1コーラスほどだったかもしれませんが、ライブとともに突然やってきたメンバーたちを前にその場に立ち尽くすしかないお客さん。やがてメンバーに促されたのか、お立ち台の上に立って周りをぐるりと取り囲むメンバーを見下ろす格好に。ライブ会場で完全に主客が逆転しているその光景は、もはや驚きやレアというレベルと通り越した面白さがありました。
そんな様子を見ながら、なぜこの企画にびっくりするほどのインパクトがあったのか?を考えていたのですが、もしかしたら48系グループの現在の活動事情が関係しているのかも?と思いました。
かつては「会いにいける」がキャッチフレーズだった48系グループも現在はその”会える時間”が非常に限られたものとなり、この日も数時間前まで行われていたおしゃべり会、ハイタッチ会の僅かな時間がメンバーとファンの希少なコミュニケーションの場となっていました。しかもそれを全員が当たり前と思っている現状でのあのサプライズはファンにとっては夢幻(ゆめまぼろし)のひと時と言っても過言ではありません。また、その様子を近くで目の当たりにしたファンも同じような感覚(感動?)を味わったのではないでしょうか。
そんな会場全体で驚愕した一大企画でしたが、ライブはその後も続きイベントはいよいよクライマックスへ。本編の最終曲となった「君とどこかへ行きたい」ではHKT48、NGT48の全メンバーがステージに再登場。HKT48は白、NGT48は赤の衣装ときれいに色分けされた2組のメンバーがフォーメーションダンスの中で時に混ざり合い、時にセパレートしていく様子は、それまで見てきたグループやユニットが入れ替わり立ち替わりするライブとは違い、2組がコラボレートしている様がはっきり見て取れるライブ演出となっていました。
アンコールでは再びトロッコにのったメンバーが場内を一周し、客席へと出向いたメンバーたちも近づく終演を惜しむようにファンの目の前でライブを披露。そしてこの日の最終曲となったNGT48の「Max とき 315号」を全員で披露して全パフォーマンスが終了。最後のあいさつではHKT48の豊永阿紀さんが「このBoosty ファンまつり。”2024”ってついてるな、って思ってるので…」と早くも来年の次回開催への期待が寄せられたところで大団円となりました。
「Boosty」と「Boosty ファンまつり2024」だから実現した!?アイドルとファンのより良い関係性
今回見たこの「Boosty ファンまつり2024」を端的に表すと「Boosty」を通じて育まれたアイドルとファンとのコミュニティをさらに強く濃いものに発展させていくものという感じかなと思いました。
普段のライブやイベントにはない「Boosty」だから実現できた催しや企画の数々はアイドルにとってもファンにとっても一期一会な思い出になったはずですし、コミュニティ醸成を起点を置くサービスである「Boosty」であればこの先まだまだたくさんのユニークなアイデアが生まれてきそうです。
さらにはそれが”今まで当たり前と思っていた何か”を覆した新たなカタチを生み出すことになるかも??と思ったらドキドキとワクワクが止まりません。「Boosty」というサービスから始まるアイドルとファンの新たな可能性を強く感じた「Boosty ファンまつり2024」でした。