「本音の話じゃないほど意味の無いものはない」-面倒臭さの先にたどり着いたカメトレの”ニンゲン”関係-
2020年1月15日(水)に1stアルバム「ニンゲン」をリリースした5人組アイドルユニット・カメトレ。女優とアイドルの二足のわらじを履いて活動するカメトレに前回インタビューしたのは約1年半前。当時は、アイドルとしても女優としても駆け出したばかりのカメトレだったが、その後の新メンバーの野村萌々の加入、そして園田あいかの活動休止と復活等々…、紆余曲折を経た上での今回のインタビューでは、アルバムのタイトル通りにそれぞれが”ニンゲン”として成長した姿を見せてくれた。
3月31日(火)には2ndワンマンライブの開催も発表され、勢いを増していくカメトレへの2度目のインタビュー。1年半の間の出来事を振り返る意味で、まずは新メンバー野村萌々の加入の経緯について話を聞いた。
野村私、今大学生なんですけど、バイト先に今の事務所の社長がお客さんとしていらして…
――さっき話してたスタバ(※)ですか? ※スターバックスの話は「インタビュー番外編」に収録
野村違います。レストランみたいなところでバイトをしてた時に社長から「興味ない?」って言われて、めっちゃカメトレの動画とか見せてもらって、1回話を聞いたらそこからはトントン拍子でした。
――元々芸能に興味はあったんですか?
野村興味はずっとあって。小さい時からオーディションに応募したりしてたんですけど、親が結構厳しくて。入る時にお金が必要ですとか、事務所についてる学校にまず入って下さい、その入学金が◯◯万円です、みたいのも多くて。親もそれ知ってるから、お金がすごくかかるのはダメって感じだったんですけど、普通に暮らしてたところにたまたまお話が舞い込んできて…
――でも、逆に怪しいとは思わなかったんですが?
野村社長が男性なんですけど、その時に一緒いた方から”何故いいのか?”みたいなことも私にめっちゃ言ってくれて。女性もいたことで信用できたところもあります。
――バイト中にそこまで話が進んだってことですか?
野村その日、すごく暇だったんですよ(笑)
――カメトレのことは全く知らなかった感じですか?
野村入る前は全然知らなかったです。あんまりアイドルとかも詳しくなくて。
――メンバーと会った時の印象はいかがでしたか?
野村入る前にMVとかライブ動画とかたくさん見てたんですけど、やっぱりそれって”表のみんな”じゃないですか。でも、会ったらみんな年相応な感じでした。で、その日にご飯食べに行ったんですけど、その時のみんなの様子を見て”メンバーが仲いいな”って思いました。
――萌々さんを迎えた4人の方からの印象はどうでした?
真田…あんまりなんも思わなかったかも。
――ひどい(笑)
真田違う違う違う(笑)なんて言ったらいいんだろう…
――新メンバーが入るってことに対してはどう思ってたんですか?
森下特に何も思わなかった。
真田どうぞー、みたいな。
今城全然イヤだった。
真田今城は、ずっとイヤだって言ってた。
今城基本新しいものが入ってくるのがイヤだから。あいかの時もイヤだったし、今のマネージャーさんの時もイヤだった。
――前のインタビューの時も同じようなことを言ってましたね。
今城新しい人と出会ったり、そこから発展していくみたいなことはすごく好きなんですけど、それって外側の顔でやるときの話であって。自分の内側?というか柔らかいところまで入っていいのはこの人たちだけ、っていうのはあるじゃないですか。でも、新しいメンバーが入るってなったら無条件に踏み込んでくることになる訳じゃないですか。
真田失礼だなぁ(笑)
今城そう??でも、それは絶対に入れないといけないからそうなった時が怖い。新しい人が自分の中に入ってくるのが怖い。ちょっと言いすぎたり失敗した時でも、その柔らかいとこにいてくれてた人たちは、それまであったことも汲み取ってくれるから自分をさらけ出せるけど、そうじゃない人と一緒に練習したり、話し合ったりした時に、「え?何?その考え?」みたいに受け取られるのがすごく怖かったりする。
――でも、それって最初だけですよね?
今城そう。結局みんな好きになっちゃう…というか、それは萌々がすごくいい子だったから好きになっちゃたんだけど、はじめましての時はちょっと一歩引いちゃう。嫌な顔をすることはなくなったけど、一回距離を置いてみんなとどういう風に話してるのかを見ちゃう。
――極度な人見知りなんですかね?
今城普通にお仕事とかでお会いした人とかには人見知りじゃないですよ。「初めまして、今城です」って言って、わーっと話したりできるだけど…
真田カメトレも仕事だよ??
今城違うの、違うの。別にカメラトレを遊びと思ってる訳とかじゃなくて…
園田今城はたぶん、最初にその人の悪いところとか嫌いなところを見てから好きになるタイプなんだよ。
真田分かる。
園田あいかは、今城と逆で初めましての時はなんも思わんくて、そこから嫌なところが見えてきたら嫌いに映るけど、今城の場合は嫌いから始まるから…
――後はいいところしか見つからない?
園田そうそうそう。
今城あ、でもそんな感じ。
園田あいかは逆だわ。最初はみんな同じと思ってから、嫌と思ったら嫌いになる。
森下あいかはそれが如実(笑)
園田え?
森下それを見つけていく過程が如実。「この子、今マイル貯まり始めてるな」って(笑)
園田分かるの?
森下分かるよ(笑)
園田前は嫌いな部分が見えたらすぐ”嫌ーい”ってなったけど、今は好きな部分が多ければ嫌いな部分があっても許せちゃうじゃん。
今城でも、それはそう。私、最初はみんなココ(下の方)から始まって、そこにプラスされていく感じ。あんまりマイナスはない。
マネージャー今城にとって、カメトレは仕事でもあるけどホームなんだよ。自分のテリトリー。
真田うん。そうだろうなとは思う。
マネージャーそこに迎え入れる時にそうなる。そこから外に出ていって「初めまして」ってやってる時はめちゃくちゃ愛想いいし。だから自分のテリトリーに迎え入れるのが苦手なんだと思う。
今城めっちゃいいこと言ってくれた。
野村でも、初めて会った時の今城は外に向けての今城だったよね?
今城そうそう。でも、傷つけたい訳じゃないから。出来上がったグループの中に入ってくるのって絶対怖いし不安だと思うから、それに対して”私は受け入れられないんで”みたいなことは絶対にしたくなかったの。ただ、そうは言っても自分の内側に”いらっしゃい”はできないから、玄関だけ開けて”こんにちは”ってやっている感じだった。
野村全然積極的に話しかけてくれてたんですよ。
今城仲良くしようっていう努力をしたの。
――そういう部分はちょっと成長したんですかね。
園田あいかが入ってきた時の今城は「…」だったもん。
今城ごめんねー(笑)
マネージャー萌々が入ってきた時も言ってきてたんですよ。「ちゃんとした態度が取れないかもしれないんですけどすいません」って。
真田それみんなに言ってた。私はみんなの気持ちを知ってたからこの子が馴染めるようにしなきゃってすごく思ってた。喋りやすいようにしなきゃって。
野村でも、真帆が一番静かだったよ(笑)
真田あんまり話しかけられても嫌じゃない?…かと言って話し掛けられなさすぎても嫌だし。
野村リーダーだからちょっと怖いんだって思ったもん。
今城果音がめっちゃ話してたから、よかったって思った。
真田そこに任せたのもあった。話せる人が話せばいいやって。
今城果音と趣味とか合いそうな感じがあったから、そういう仲間がいて良かったって。
森下萌々には割と柔らかめに話しかけていったのを覚えてる。私も緊張はしてたから、あの時の萌々がどんな服着てたとかめっちゃ鮮明に覚えてるよ。私、すごいんですよそういう記憶力が。ネイビーのデニムにカーキの上着着て、サマンサか何かの花柄の学校用のバックを持ってたんだよ。
真田デニムはめっちゃ覚えてる。
――果音さんはそういう姿を見て、どう接したらいいかを考えるタイプなんですか?
森下私そういう節があるんですよ。
野村大人だからね。
森下親がダンスの先生で、大人が周りにいる環境で育ってきたから初めましての人に自分がどういう出方をしたら相手が一番居心地がいいか?とか。でも、それが仇となってカメトレの最初の時は「あの子、ウソっぽい」って思われてて。それも今はすごく納得できる。
――果音さんがリーダーの時代のことですか?
森下そうそう。でも、それは真帆と今城のおかげで気付けたことだったし、そういう外向きの顔があることをダメだなって思ってたけど、萌々の時はその接し方で良かったと思う。ただ、萌々はこういう子っていう大枠は捉えられたけど、中身を捉えるのはちょっと時間かかった。初めて会ったのいつだった?ワンマンが6月だから…
野村2月、2月。
野村2月にご飯行って…
真田そこから結構会わなかったんだっけ?
森下1回の間が空いたよね?
野村その後、ライブとかスタジオの練習とかみんなを見に行く期間があった。「イミナイ」のダンス練習があったじゃん。私はそれには入らないけど…
今城いつか自分が踊るからって真剣に見てた。
真田ダンスレッスン見に来てたね。懐かしいね。
森下ちょうど1年か。でも、まだ1年なんだ。
園田あっという間だね。
森下もうちょっと経ってる気もするし。
――ワンマン以降、萌々さんを見てて、それまでのメンバーのノリについていけるかな?ってちょっと心配もしてたんですけど、最近のライブではMCでもよく喋ってる感じだったのでよかったなと思ってました。
野村最初の方は自分も入ったばっかりだし、喋らないって決めたんです。MCでガツガツ話す新メンバーは自分的に嫌だなって思って。MCだと真帆が先導してるし、そうなると果音と仲がいいから、真帆と果音のワールドができるじゃないですか。それに割って入るのって難しくて。たまに3人でご飯に行くんですけど、最近は2人のテンポみたいなとかが分かるようになってきて。”ここでこれ言ってもいいやつだ”とか…
真田ウチらのテンポとかある??
今城分かるよ。私、いまだに2人のテンポ入れない(笑)
森下テンポ…
野村違う違う。そのテンポがあるからこそ、2人のキャラが立つんじゃん。今城はそこに入るキャラじゃないからこそ、ふっと言ったことが決まったり、あいかの言ったことが面白くなったりするっていう。
真田あー。確かに。
野村だから2人のテンポは必要だったと思うよ。
真田めっちゃ気使ってくれてる(笑)
森下プライベートでご飯食べに行った時に、そんな風に考させてたとしたら申し訳ない。「今、2人がこういう感じだから、これ言っても大丈夫かな?」みたいなことを(笑)
野村いや、考えてないから(笑)
真田そこまで器用な人いないでしょ(笑)
森下今、その時の会話ををすごく振り返ってた。
野村普通に大学生の友達とかと話してる時は、果音が話してた”枠の私”で話すから社交辞令的なことも言うんですよ。だけど、カメトレのみんなは嘘とかつくと「それ違くない??」ってホントに言ってくる。
今城「それ、ホントに思ってる??」って(笑)
真田多少険悪になってもみんな突っ込んでいく(笑)
森下“本音の話じゃないほど意味の無いものはない”みたいな節があるから、たとえ険悪になってもその子の内側にあるものを知りたいっていうスタンスですね。
真田めんどくさいねー(笑)
森下5人がただ普通に外見(そとみ)の部分だけでやっても、パッケージ的には仲のいい感じになってたと思うけど、やっぱり常に内側でぶつかってきたり、本質の部分にちゃんと向き合ってお互いを本当に必要とし合ってるから、今の関係があるのかな?とは思いますね。
園田真帆と果音のテンポだけじゃなくて、真帆と今城のテンポ、あいかと今城のテンポって、別の2人になっても今はいいテンポができてるなって思ってて。だから5人でステージに立った時、誰と目があっても誰と手を繋いでも一緒って言うか、繋がってる感じがあって、今まではちょっと険悪な人っていうのもあったけど(笑)
一同(笑)
――そこはなんとなく伝わってました(笑)
園田それが今はみんなが1つの毛糸で繋がってるみたいな感じだと思う。で、ライブをしていくにつれてその細い毛糸が綱になっていくみたいな感じ。最後はその綱が絶対切れない状態にしたいよね。そしたらその綱は一生のものじゃん。
真田消えないもんね。
――時間をかけてお互いに言い合える関係になったってことですね。
真田嫌な部分も言うし、逆に「今日のメイクいいじゃん」「その髪型いいよ」って褒めるときもあるし。
今城マジで褒められるよね。
真田お互いが褒め合い、怒り合うみたいな。
園田男子は感情で動くからうまく付き合えてるように見えるけど、女の子って頭に考えるじゃん。カメトレは男の子みたいなのかもしれない。
今城ウチらは頭で考えた上でやってるんじゃない?
森下最初は感情だけだったから言い方にトゲがあったり、それによって軋轢みたいなのが生まれる時もあったけど、今は”これを言ったらこう思うかもしれない”って配慮をした上で、それでも自分に嘘を付かない言い方をできるようになったから、言う側もトゲがなく本質を捉えて伝えられるし、言われる側も真っ直ぐ受け止められるようになったのはすごくありますね。
――話を聞いてるとグループとしてすごく成長した感じがします。
森下だからアルバムの名前が「ニンゲン」なんですよ。
真田だから、じゃない気はするけど(笑)
森下いや、これからはこの”運び”でいくから。
真田あ、OK。合わせる、合わせる。
――人間として成長したったってことですね。
森下そう。人間として大事なものを学んだ、そんな私たちの1stアルバム「ニンゲン」です、っていう切り口でいく。
今城オッケー。今日からそうするわ。
「私の声は入ってないけど、私やっぱり『マタイツカ』が一番好き」-園田あいかの活動休止と復活の間にあったカメトレストーリー-
野村萌々の加入をきっかけに、グループの”ニンゲン”関係をより密になったことが明らかとなったが、2019年のカメトレにはもう1つファンを驚かせる出来事があった。それが園田あいかの活動休止と再開だ。
アルバムの話を聞く上でも避けては通れないトピックだったので、やや慎重に当時のことを尋ねてみたが、傍から見ていた印象とは大きくことなる話が返ってきた。
――アルバムの話の前に、あいかさんの活動休止についても聞かせてもらいたいんですが。
今城ああ。あったね。
森下おかえり。
真田おかえり。
――発表された時はびっくりしましたし、不安にもなったんですよ。ちょうど萌々さんが加入したのと入れ替わるようなタイミングだったので。
森下たしかに。見え方的にはそうなるのか。
園田めっちゃつぶやかれてた。”もう絶対戻ってこないよ”って。
森下全然調べなかった。
真田調べるどころじゃなかったよね(笑)
森下とにかく必死だった(笑)
真田でも、その時はグループ自体もすごくグチャッとなってたから、ちょうど良かった…って言ったらアレだけど、あいかのことでみんな一旦冷静になってグループのことを考えた時期だったのかな。
森下たしかに。
真田TIFに4人で出ることが決まってからは、フォーメーションとかライブのことで頭がいっぱいで。自分の思ってることとかみんなとの関係性とか以前に、”カメトレをなんとかしなきゃいけない”って、みんながカメトレを優先して動いてた。あいかが休んだことをきっかけにして、全員がカメトレのことを考えてたから、良かったとは言えないけどプラスになったと思いました。あと萌々のことなんですけど、あいかのバースをどうしよう?ってなった時に、萌々が”歌いたい”って言ってくれたんです。それまであんまり自分から何をやりたいっていう主張がないのが気になってたんだけど、それを言ってくれたのがすごく嬉しくて。萌々との関係性もそこで深まったっていうか。信頼するって言ったら偉そうだけど、信用できるきっかけになったのがそこからだったかなって。
――萌々さんはその時、どんなことを思ってたんですか?
野村今の話、初めて聞きました。
真田初めて?果音と「嬉しいね」って言ってたんだよね。
森下あいかに関しても「絶対戻ってくるから大丈夫!」みたいなメラメラしたものはなかったけど、「ヤバいな、これ…」みたいになったこともなくて。もちろん色々言われてることは知ってたし、私の家族とかも”大丈夫?”っていう空気だったけど、なぜかこの4人だけは一切そういう風にならなくて。
真田勝手に「あいかが帰ってくるまで頑張ろうね」みたいな感じで。
今城「今決めてるヤツ、あいかが戻ってきたら絶対イヤな顔するよね」とか(笑)
森下「”あいか休んでたし、みんなが決めてくれたから全然いいと思うんだけど、これはちょっと意味がよく分からないから…”って言うと思う」とか(笑)
真田「絶対言うよねー!」とか(笑)
今城「いや、知らんから。やるから」って(笑)
真田でも、それくらいあいかが帰ってくる帰ってこない問題に関しては不安になることは何もなかった。
森下今振り返ると何でそんなに能天気だったんだろう?(笑)いや、必死でしたよ。すっごく必死だったけど、あいかのことに対して全然シリアスじゃなくて、いい意味で”なんかイケる!”みたいな。
今城夏休みだから、って。
真田”1回休んだ方がいいよ。そしたら元気になるっしょ?”みたいな感じでした。
――萌々さんの話に戻りますけど、自分であいかさんのパートを歌いたいって言った時はどういう心境だったんですか?
野村「マタイツカ」のラップが4パートあるんですけど、あいかがいなくなったら普通はそこを3人で歌うじゃないですか。でも、そのパートをウチが歌わずに、3人の誰かがまた歌うのが絶対嫌だと思ったんですよ。
園田”萌々は歌えないのかな?”って思われちゃうってことでしょ?
野村それもそうだし、歌詞の内容も個人1人々々の気持ちを歌ってる構成だったから、うまくできるかどうかとか、見栄えがいい悪いとかじゃなくて、私も一緒に頑張って歌ってるよっていうのを見せたかった。
森下嬉しいのがさ。萌々がいまだに「私の声は入ってないけど、私、やっぱり『マタイツカ』が一番好き」って言ってくれるんですよ。バースは4つしかないけど、私たちも5人で歌ってる感覚があるし、あいかがいない時もすごく大切にしてくれたし。”あの子はあのドラマの主演らしい”とか自分たちのことを結構エモーショナルに歌ってたから、萌々は入りづらくないかな?って心配してたんですよ。その曲がちゃんと萌々のものにもなってる感覚は、今の話とか聞いてもすごく嬉しいし、大事にしていきたい曲だなって思う。
園田萌々は、「マタイツカ」でウチらの気持ちを聴いてくれてる感じがする。一番分かってくれてる。
――では、逆にお休みしてた頃のあいかさんはどういう気持ちでいたんですか?
園田何か色々あって…。お父さんに、”あいかが活動を休止したのはマイナスだから、これからもっと頑張りなさい”って言われたんだけど、あいかはその時は落ちた気持ちは全くなかったし、ジェットコースターだって先に進んでいくには一回高いところで止まんなきゃいけないじゃん。1回止まってからガーって行きたいじゃん…っていう感じだったから、それがマジでイライラして。
――(笑)
園田”なんでそんな言われなきゃいけないんだろう?”と思って。しかもそれが私が熊本に帰った後のリフレッシュの家族旅行でのおいしいご飯食べてる時だったから…
真田タイミングが良くなかったんだね。
園田後から聞いたらそれはお父さんの優しさだったり、もっと頑張れっていう気持ちだったらしいんだけど…。やっぱり一番離れてるからこそ心配だろうし、東京に行くのを。一番反対してたんですよ。中3の中途半端な時期だったし。3人で布団で寝てる時に、「なんで知らない東京の学校であいかを卒業せなんぜや?」「あいかの夢は応援するけど、俺は東京に行かせん。高校は熊本だから」って。でも、ママは「あいかの一番やりたいことを応援してあげようよ」みたいな。それを聞きながら寝たふりするのが辛くて。
――(笑)
園田そのタイミングで起きるのも嫌だから寝たフリはするけど、でも寝れないじゃん。だから最後まで聞いて…っていつの間にか寝てたんだけど。
真田寝てたんじゃん(笑)
園田で、朝起きたらお父さんも賛成してくれて。今回のことで家族との仲も深まったし、こっちに戻ってきた時にみんなと会うのも緊張したし…
真田あいかが戻ってきた時、みんなに謝るために制服で来てて(笑)
一同(爆笑)
今城かわいすぎたよね。あれ!
森下なに!?今日学校だったの?って(笑)
真田制服で正装してきたのがめっちゃ面白くて。今あいかの話を聞いててそれを思い出した。
マネージャーあいかが正装して待ってるのに、他の連中はたこ焼きを持って…
今城「久しぶりー!」
森下「一緒に食べよー!」って(笑)
――お休みしてる間に連絡は取り合ってたんですか?
園田熊本に帰る前にみんなに連絡しました。あいかはTIFに出られなかったのが一番悔しかったんだけど、みんなからの返事でめっちゃ一番嬉しかったのはTIFで撮ったプリクラにあいかを描いてくれて。
#TIF2019
カメトレ全3ステージ終えました😊初めてのTIF嬉しくて楽しくて
最高な時間でした!
この2日間で私たちに出会ってくださった皆さんありがとうございました🌟また会えますように😌💕
TIF最後まで皆さん楽しんでくださいね🎀#校庭カメラアクトレス pic.twitter.com/gAsuINrHaT
— 真田真帆 (@maho_sanada) August 4, 2019
森下そうそう。
今城ウチらマジで楽観的すぎる(笑)
園田あいかが自分の気持ちがグチャグチャってなった時は、みんなのことをお仕事の相手としか見れてない自分もいたし、さっき言ったように私は好きから嫌いになる方だから、色んなことがあって気持ちが下がっていってたんですよね。みんなのことも上辺でしか見てなかったけど、実際にあいかが休むことになった時のみんなからの言葉だったりで、私は入り込んでいいんだって改めて思って。で、帰ってきてからの今はマジでマブなんだけど…
真田今はマジでマブ(笑)
園田深海魚。みんな。
一同えっ?(笑)
園田海に深く潜りすぎて深海魚。
――5人の関係性が深くなったってことですか?
森下“関係性”という名の水深が深すぎるってことね(笑)
今城そこに生きてるから深海魚ね(笑)
園田そうそう。で、戻ってきてこれから浮かび上がるんだって。
――でも、なんで制服で行こうと思ったんですか?
園田久しぶりに会うじゃないですか。あと、ちょっとカラコンも始めたんですよ。
森下そうそうそう!それが一番気になってたんだ私。なんで熊本から戻ってきて早々にカラコンつけてんの?お前、制服着てるけどカラコンじゃんって(笑)
マネージャーでも、めちゃくちゃ緊張してたもんな。
森下見たことないぐらい緊張してた。
真田久々に会うだけだしと思ってたけど、あいかが緊張してるからこっちも緊張しちゃって。「あいかもたこ焼き食べなー」みたいな。
森下初めましての人みたいだったよね。
園田心配させた分、これからあいかがする努力はみんなよりも何倍も多くなるっていうの分かってたし、プレッシャーもいっぱいあったけど、今のあいかの最大限を出そうと思って。
――今城さんは、その時どんなことを考えてたんですか?
今城直接会って話せてなかったから、私は正直ちょっと不安もあった。あいかが戻って来ない不安というよりも、戻ってきた後のカメトレをどういう風にしていくのか?っていうのがまだ形にできてなかったから。そういう話しは果音とかにもずっと聞いてもらってたりしたんですけど、でもあいかの顔を見た瞬間に、「え〜?好きぃ〜♡」ってなって不安も全部飛んだし、5人で席に座った時に”あ、カメトレだ”ってなったから、ここからまた一緒に行こうねっていう気持ちになれた。
園田その日に今城が言ってくれたの。「あいかに色んな気持ちがあったけど、あいか好きだよ」って(照)
「1曲目から8曲目までの全部で「ニンゲン」という曲」-1stアルバム「ニンゲン」について-
こうして様々な出来事を乗り越え、人間的に大きく成長したカメトレが世に送り出した1stアルバム「ニンゲン」。それまでライブで数多く披露されてきた楽曲が改めて音源としてパッケージングし直されると、そこにはフレッシュで新たな姿をしたカメトレの姿が描き出されていた。
果たして1stアルバム「ニンゲン」についてどんな想いが詰まっているのか。メンバーそれぞれにアルバムのエピソードと、2020年のこれからについて語ってもらった。
真田「チャパス」って色んなところにみんな声が入ってるんですけど、私と今城だけ何も言ってないんですよ。で、レコーディングの時に「何か言いたい?」って聞かれたので、”言えるところがあるなら…”って言って間奏でめっちゃ喋ったんですよ。「チャパス」って間奏が長いじゃないですか。あそこを丸々私が喋ってたんですよ!
――何について喋ってたんですか?
真田「こんにちは、真田真帆です。私はお茶が好きです…」みたいな。しかも結構リテイクしたんですよね…なのに全カットでした(笑)実際、録った時は楽しかったんですけど、帰って冷静になったら、”あれは意味分かんないから入らないだろうな”って思ってたけど本当に一言も入ってなかった(笑)
――長く喋りすぎたのがダメだったんですかね?
真田言われた通りやったんですよ。タイミングとかバッチリで、最後は「すごーい!」とかなったんですけど…カットでした(笑)
野村でも、入ってるの聴きたいよね。
森下そこの部分だけでもいいから聴きたい。
真田どっかでライブで1回やりたいなとか思ってるけど…
森下めちゃくちゃ場が固まりそうだけどね。
真田絶対スベる。
森下で、しばらくその空気が戻らないまま「チャパス」が終わるよね(笑)
園田最悪(笑)
今城その後に「イミナイ」やって(笑)
森下♪それだって意味ないんだ〜って(笑)
真田私、そんな空気背負いたくない。責任取れない(笑)
森下そしたらちゃんとMCで拾おうね。
野村MC前に「チャパス」がある時にしよ。
真田OK。できそうだったらやりたいと思います。
――「イミナイ」で果音さんがフェイクを使って歌ってるのがすごく好きなんですよ。
森下それ、誰かも書いてくれてたんですよね。
――ライブであの歌い方ってしてましたっけ?
森下割としてますね。でも、最初は上の音階を歌ってたんですけど、音源の方が良かったので最近は音源の歌い方に変えてます。あれ、いいですよね。
――かっこ良くて果音さんらしくないじゃん!って思いました。
森下らしくなくないです!私もかっこいい担当なんです(笑)
――あいかさんはアルバムについて何かありますか?
園田アルバムのどの曲が好きっていうか、1曲目から8曲目までの全部で「ニンゲン」っていう曲なんですよ。8曲の全部の名前がなくなると「ニンゲン」っていう曲になるんだと思うんですよ。その中に今までやってきた3年間の経験も歌詞に入ってるし、ファンの人への想いを歌ってるのもあるし。昨日、果音と話てたんだけど”♪願ってるだけなんかじゃ想ってるだけなんかじゃ…”(「マタイツカ」)って、ファンの人が”会いたい”って言ってくれてても、実際に会いに来れる人は数人しかいなかったりとか。ウチらのアイドル活動を始めて経験したこと感じたことが全部歌詞になってるなって。だからそれをライブで伝えられたらいいなって思ってる。
――萌々さんは、レコーディング自体も今回が初めてですか?
野村初めてやりました。
――初めてのレコーディングはどうでしたか?
野村緊張しました。ライブでお客さんがいる時は、上手いとか下手とかよりも気持ちが優先みたいな感じですけど、ブースに入るとヘッドホンと付けて指示されたりとか…大変でした。
――収録されているほとんどの曲をライブでばかり聴いていたので、音源で初めて聴いた時はすごく新鮮でした。”音源だとこういう曲になるんだ!?”って。
真田イメージが全然変わりますよね。この間も話してたんですけど、「ライブだと感情が優先するけど、CDだとソーダっぽいシュワシュワっていう全体的にポップなイメージの曲になるよね」って。音源とライブでは違う歌割りもあるので、ライブに来たらそのギャップも楽しめるし、そこは強みというか面白いところだなって思います。
野村ライブは私たちの気持ちを全部伝える感じだけど、音源の方はライブに比べると軽め?だから聴く人たちが曲に感情を乗せて聴いてもらえるから聴きやすいと思います。
園田CDとか曲って気軽に何回も聴けるじゃないですか。でも、1回のライブはその時来た人しか見れないし、聴けないじゃないですか。だからライブはすごく脂の乗ったおいしいお肉。1回食べたらすっごくおいしいし、中々味わえないけど、CDは赤身のさっぱりしたずっと食べれるお肉だなと思って。でもまた脂の乗ったお肉を食べたくなるから、それはライブでじゅわじゅわ〜ってきちゃう感じだと思います。
――今城さんはライブに特に気持ちが乗る方だから、音源ではいい意味でそれが抜けていて、それも新鮮でした。
今城ありがとうございます。真っ直ぐ言葉を発することに集中して、レコーディングしました。
――好きな曲とかはありますか?
今城私が一番好きなのは「イミナイ」だけど、でも音源を聴いた時に「ダッタラ」とか「チャパス」とかのアレンジとか、みんなが歌ってる感じはすごく聴き心地が良くて好きだったし、周りの友達とかにも聴いてもらいたいなと思ってます。
「カメトレの魅力は人間力」-2020年はカメトレを証明しにいく年にしたい-
――最後に2020年のカメトレはこれからどうしていくか?を聞かせてもらえますか。
真田今年になってまた個人でも色々始まっていくことが多いと思います。お互いすごく応援してるし、誰かが外で仕事をしてきたらカメトレにプラスになって返ってくると思うので、今年はより個人を磨いてそれをカメトレに持ち帰るみたいな盛り上げ方ができたらいいなって思ってます。
森下私はみんなにも言ってるし他でも言ってるんですけど何か今年はカメトレを”証明”しにいく年にしたいって思ってて。
――証明?
森下ぴったりくる言葉がまだそれしか見つかってないんですけど、この3年間メンバーの入れ替わりにしろ加入にしろ色んなことがあった中で、私たちが得たものと外に出てるものの見え方に、悔しいと思うことがどうしてもあるんです。その中でも私たちが信じてやってきたことや磨いてきたもの、それこそ人間的なものは絶対に間違ってないって気持ちがすごくあって。マネージャーさんも”魅力は人間力だから”って私たちに言ってきてくれてるから。今こそ私たちの持ってるものとやってきたことを信じて、それを色んな人に証明していきたい。私たちが「これだ!」って声を大にしていた時に「そうだよね。それってすごくいいと思う!」って言ってくれる人の数を増やせるやり方をしていきたいなと思ってます。具体的に今年何やっていくかっていうのはこれから考えていきたいなと思うんですけど、証明しにいく年っていうのがすごくあります。
今城私はライブにもたくさん見に来てもらいたいけど、ウチらって今まで話してたみたいに”私はこう思う”って答えたり会話してるのすごく魅力的で楽しいし、見てる人にも楽しいと思ってもらえると思うんですよ。最近のAbemaTVとかラジオとかに出演させてもらった時に、ちょっとずつその部分が表に出していけるようになってきたから、みんなで歌う以外にも喋ったりすることをこの5人でやりたいなと思います。
野村具体的な施策というよりは気持ちの面のことなんですけど、いわゆる”病み系”みたいなアイドルさんも流行ってる中で、私たちみたいなタイプのアイドルをちゃんと受け入れてもらえたり、いいって言ってもらえるのをちゃんと証明する年にしたいなって思っています。
園田今までカメトレがどう見せたら10人のうち9人が好きって言ってくれるか?っていうのをみんなでずっと探してきたんだけど、今のウチらだったらそのまんまでも好きになってもらえる要素がたっぷりあると思ってて。これまではそれがカッコつけてるように見えてたと思うんですよ。でも、今はみんなが同じ方向に向かってて、みんなが考えてることも分かる人間関係ができてるので、それをちゃんとステージで発揮できる、パフォーマンスが…できるようになってるから、これからだ…って感じが…しししぃ…(笑)
一同(笑)
今城惜しいいんだよなー(笑)
――そのまま言い切ってよかったのに(笑)(了)
カメトレ 1stアルバム「ニンゲン」インタビュー(番外編)を「MIDAS」(note)に収録
今回のインタビューの中で、本記事内で収めきれなかった質問”カメトレメンバーの最近ホットな話題”を、musicite編集長のコラムサイト「MIDAS」(note)でアップしました。
インタビューのアイドリングトークのつもりで投げた質問が、収拾がつかないぐらい盛り上がったカメトレメンバーのプライベートエピソード。
ファン必読の爆笑トークをご覧ください!
1st album”ニンゲン”
2020年1月15日(水)リリース
¥2,300(税別)
▼ 収録曲
1 ダッタラ
2 スバラ
3 イミナイ
4 バラバラ
5 チャパス
6 イナクナル
7 マタイツカ
8 モノリス
カメトレ2nd.ワンマンライブ
~ランナウェイズ scene 2~
2020年3月31日(火)OPEN 18:30/START 19:30
渋谷 Glad
http://www.shibuya-glad.com/venue/
▼ 料金(全席自由・オールスタンディング)
一般前売:3,000円+1D
VIP(GOLD):15,000円+1D
VIP(SILVER):10,000円+1D
高校生以下(学生証提示):2,000円+1D
当日:3,500円+1D
▼ チケット
一般:2/17 12:00~
プレイガイド e+
VIP(GOLD・SILVER):2/15 19:00~3/5 12:00
※枚数限定
専用ページ(事前決済)
チケット事前送付(3/16目安)
高校生以下:2/17 12:00~
専用ページ(事前決済)
※チケットの事前送付はなし
※当日会場にてご注文時のメールと学生証をあわせてご提示ください。
手売り
各ライブの特典会時に販売。
メンバー直筆デザインのチケット。
▼ VIP特典
GOLD 15,000円
入場時・特典会時:最優先案内
オリジナルVIPパス
1st.ワンマンライブ(2019,6,22開催)DVD-R
イベントTシャツ(メンバー全員のサイン入り)
グループチェキ(メンバー全員のサイン入り)
オリジナルデザインのチケット事前送付
SILVER 10,000円
入場時・特典会時:最優先案内
オリジナルVIPパス
1st.ワンマンライブ(2019,6,22開催)DVD-R
オリジナルデザインのチケット事前送付
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