2021年12月20日に4枚目のミニアルバム「ne temo same temo」をリリースしたNaNoMoRaLへのインタビュー。2020年3月以来の2度目となるインタビューは予想を超えて盛り上がってしまったため予定を変更して前後半に分けての公開となりました。
前半は2021年の振り返り。2年目のコロナ禍の中、NaNoMoRaLはどんな1年を過ごしてきたのか。一躍注目を集めた「火曜ザナイト」や「ギュウ農フェス」でスタジオコーストのメインステージに立ったライブの裏側も存分に語ってもらいました。
インタビューの後編「-アルバム「ne temo same temo」を語る-」はこちら！
NaNoMoRaL
――NaNoMoRaLの2021年はどんな1年でしたか？
梶原パセリちゃん（以下、パセリ）順調か？と言われたら別に順調でもないし、すごく悪かったか？って言ったらそんなこともないし…っていう1年でしたね。かといって変わってない訳でもないしっていう感じかな。
雨宮未來（以下、未來）早かったですね。
パセリ早かった。もう1月のこと覚えてないな。
――2020年12月がリキッドルームでのワンマンだったじゃないですか。
パセリめっちゃ前に思える！
未來もう1年経つんですよ。まさかの。
パセリ3年ぐらい経ってる気になってた。
――浅草花やしきでのワンマン（「ペオプレ」@花劇場）が4月なので。
パセリあれ今年ですか！？
未來そう。私も今年はワンマンやれてないと思ってたんですけどやれてたんです。
パセリ僕、結構言ってるかもしれない。「今年ワンマンやってなくて…」って。
――元々の予定が延期になって4月になったんですよね？
パセリそう。2020年8月にやる予定だったのが今年の4月に延びたので。本当は花やしきをやってからリキッドっていう段階で行こうとしたのが逆になったっていうのもあるかもしれないですね。ただ、夏場は去年よりもコロナにかかる人も多くなったりしてその中でもしっかりライブをしよう…ってそれは去年もそうだったんですけど、上がっていくきっかけがあればそこからグッていけるように準備をしていくっていう状態がずっと続いてる感じでしたかね。
――未來さんはどんな1年でしたか？
未來気が付いたらもう12月だなっていう感じで私はなんにも意識してなかったかもしれないですね（笑）
パセリ目標を立てづらい1年でしたね。
未來たしかに。
「関ジャムみたいにしたい」-初出演で大注目！”夢の火曜ザナイト”-
――とは言え、年の後半になってNaNoMoRaLが色々注目されるのが増えた気がするんですが…「火曜ザナイト」の話を聞いてもいいですか。
未來夢の「火曜ザナイト」。
パセリ嬉しかったですね。何となくですけど”真っ当に評価されたい”っていうのがあって。今の評価がちゃんとした評価なのか偏見が入っているのかって分からないじゃないですか。特に音楽の場合は。それが番組のスタッフさんみたいに全く知らない人が聴いてくれた時にこういう評価をいただけるんだって。これが基本的な評価なのかな？って思うとすごくありがたかったです。
未來私の親友がいるんですけどね。「火曜ザナイト」を見てくれたんですよ。
――未來さんの地元の親友？
未來そう。その子は私のことを応援してくれてるからいいって言ってくれるに決まってるんですけど、その親友のお友達も見てくれたらしくて。
――それは未來さんも面識がある人？
未來ないんですけど見てくれたらしくて。でもその子は芸能に詳しい訳でもないんですけどそれでも”良かった”って言ってくれてたらしいんですよ。その話をその親友づてに聞いて”芸能を知らない人にも伝わる音楽をやれてるんだ”って思って良かったなって思いました。
――周りにいる人は好意的に捉える人たちがほとんどですからね。
パセリそこら辺が全くない状態での評価っていうのはやっぱり嬉しいですね。いけるんじゃない？って思ったりもするし。
未來岡野さんと矢口さんも”良い”って言ってくれて嬉しかったですね。
パセリ岡野さんはライブにも来てくれたからなぁ。
――あの日だけ「火曜ザナイト」が違う番組みたいでしたよ。
未來みんなに言われました（笑）
パセリ番組を作ってる側の人たちがすごく気に入ってくれて「関ジャムみたいにしたい」みたいなことを言われたんです。
――じゃあ最初からあの感じで行くのは決まってたんですね。
パセリはい。あれは最初にいただいた台本の感じの流れでした。とにかく褒められた1日でしたね。
――それより前の回に吉田豪さんの紹介で投票で1位になったのが出演につながりましたが、僕はあれで選ばれると思ってなかったんですよ。
パセリあれも意外でしたね。
未來一応、番組は見てたけど投票するのは知らなかったんですよ。だから起きてて良かった。
パセリもしかしたら紹介してくれるかも？っていうくらいしか知らなかったので、僕らがちゃんと起きてたのが良かったんだと思います。
未來他の方はしっかりした生活を送ってたから寝てらした？？
――早寝早起きをしてた？
未來そう。みなさんしっかり早寝早起きをしてらした方々だと思うから、夜ふかししてて良かったと思いました。
パセリあれは本当に準備の勝ちだったような気がします。僕らよりもファンがいっぱいいるグループさんもいたのでめちゃくちゃ意外でしたよ。
――番組出た後の反響はどうだったんでしょう。
パセリ全く違うような界隈の人からもtwitterをフォローされたり、ライブがあった時に「火曜ザナイト見ました！」って来てくれる人とか、”火曜ザナイト新規”の方がたくさんいました。
未來あと今年は「豪の部屋」にも出させていただいたんですよ。だから”豪さん新規”の方がすごく多くて豪さんすごいなって。だって豪さんが好きなのに私とチェキ撮りに来てくれるんですよ！？すごいですよね！だから私が代わり豪さんに伝えてあげなきゃなって思って。「チェキ撮りに来てくれましたよ」って。
パセリサブスクの再生数もすごく増えたんですよ。火曜ザナイトからの数日は4〜5倍ぐらいになって、今もその2倍ぐらいのままでずっといってるので。家で聴いてくれる人が増えたっていうのはありがたかったですね。
「あれは今年のベストフレーズでした」-NaNoMoRaL ギュウ農フェス秋のSP2021で初のスタジオコーストメインステージに立つ！-
――ギュウ農フェスのことも振り返りたいんですが。
パセリ今年一番やりがいがあったというか、一番評価してもらえたライブだったんじゃないかなぁ。
未來あんなにお客様がいらっしゃると思ってなくてびっくりしました。
パセリステージでやることに関しては何の心配もなかったんですけどお客さんがいるかな？とか、ある程度来てくれたとしてもスタジオコーストはでかいじゃないですか。そこにお客さんが入ってる画が全然イメージできなくて。でも蓋を開けてみればお客さんもたくさんいてびっくりしました。それも火曜ザナイトのおかげだったり、今まで4年やってきた中で見てくれてた人が集まってくれたんだなっていう感じがしました。あと「開催おめでとうございます！」って言ったのはあの日は唯一ウチだけだったと思うんですよ。
未來たしかに言った。
パセリコロナ禍でライブを作ることの重要さを知ることができて、イベンターさんの趣旨だったり、頭から最後までしっかりライブを一本作ってそれをどうやってお客さんに見てもらうか？っていうイベントばかりに出てきたので未來さんもそういうことが言えたんだろうなと。言えたというよりはたぶん自然に出てきたんだと思うんですけど、その日も自分らのステージというよりもギュウ農フェスに貢献したいっていう気持ちがお客さんにちゃんと伝わったのが良かったかなと。
未來褒められた（笑）
パセリウチはMCの打ち合わせをしないで全部任せているんで、そこを本当に任せられるようになったここ2年というか。未來さんが色んな人のライブを見たり、イベンターさんやライブハウスの人の考えとかを聞いてそういう言葉につながったんじゃないかな…たしか最初のSEの時にその言葉を言ったんですよ。
未來そうですね。
パセリその瞬間に「この2年ぐらいやってきて良かった」と思って。あれは僕的には今年のベストフレーズでした。難しい言葉だったり感動するような言葉じゃないと思うんですけど、あの状況であの言葉を言える人はいいなと思いますね。
――そんな未来さんにとってギュウ農フェスのメインステージはどうだったんですか？
未來最初は立てるか立てないかどっちだろうっていうところで。でも立てるかも？っていう希望もちょっとあったじゃないですか。
パセリ決まる前に？
未來決まる前に。いけるんじゃないか！？っていう。
――根拠のない自信みたいなものですか？
未來そう。でも本当に立てるとは思わなかった。
パセリステージ数も増えたし雲行きはちょっと怪しかった。やまーさんも無理だと思ってたでしょ？
――正直分からなかったですね。NaNoMoRaLがメインステージに立ってもおかしくないけど立てない可能性も普通にあると思ってました。
パセリコーストのメインステージに立てるとしたらギュウ農フェスだと思ってたけど過度な期待はしないでおこうって。
未來ショック受けちゃうから（笑）でも、立ったら泣いちゃいましたよね。
パセリ早かったねぇ。
未來早かった。
――出た瞬間から泣いてたじゃないですか。
未來ギリギリまで笑顔だったんですよ。でもギュウゾウさんが「この後は初のメインステージ。NaNoMoRaLです」って言ってくれたんですけど。
パセリあれもすごく良かったね。
未來ギュウゾウさんの声って泣けますね。すごく締まるっていうか。”ギュウゾウさんからバトンを渡されたんだ”って思っちゃって。もう号泣。
パセリ早いなぁ泣くのって。
未來でも一回元に戻したんですけど、出た瞬間にいる人たちを見たらもう泣いちゃいましたね。
パセリ実はギュウ農フェスに向けてめっちゃ調整したんですよ。ライブに向けての調整っていうのは初めてぐらい。
――具体的にどういうことをやったんですか？
パセリギュウ農フェスの4、5本前ぐらいに自分たちとしてはちょっと不甲斐ないライブをしてしまって、このままギュウ農フェスを迎えるのはマズいってことになって。ギュウ農フェスのセトリに合わせてこのライブではこの曲をやっておこうとか、過去の曲もやっておこうかとか。あと1曲目が「ぺオプレ」だったんですけど最初のSEを「ペオプレ」キーに合わせて作ったんですよ。「ペオプレ」が最初に音が少ないところから始まる曲なので歌に入りづらいので。なのでSEもギュウ農フェス用に作りました。あと喉のつく作り方とかも…
未來とにかく寝る。
パセリそう。映像見ると分かるんですけど僕がめちゃくちゃ調子良くて。
未來それはみんなに言われてましたね。
パセリ今年一番調子良かったんじゃないかな。あれも睡眠です。だから調整って偉そうなことを言ってますけど本当によく寝るっていうこと。ライブに向けてコンディションを整えることがすごく重要だっていうのが分かりました。
未來ちょうどギュウ農フェスの前にライブが続いてたんですよね。ギュウ農フェスは午前中からリハもやらせていただくので前日は早く寝なきゃって。
パセリめちゃくちゃ寝てたよね。
未來12時間ぐらい寝ました（笑）
パセリ「昨日何時ぐらいに寝たの？」って聞いたらなんかおかしな時間に寝てて。
未來夕方ぐらいに寝てました。
パセリでも本当に睡眠とライブの出来はめちゃくちゃ比例しますね。
――それは新説かもしれないですね。
パセリそれこそ寝ずにライブに出たりしたことはあったんですけど、それはもうこちらの落ち度になってしまうっていうのがすごく分かって。もしギュウ農フェスのライブがうまくいってたとしたら…
未來睡眠。みんなもよく寝て欲しい。
――NaNoMoRaLに”すいみん”みたいな曲なかったでしたっけ？
未來「とうみん」だ（笑）
パセリでも、本当にそれですね。当たり前のことなんですけど再確認しました。
――あと「人間やるのやめた」をセトリに入れたことについて色んな人がツイートをしてましたよね。
パセリあれは未來さんです。
未來パセリさんが「セトリは何がいいかな？」って相談をしてくださったんですよ。
パセリそう。めったにしない相談を。僕は「嘘つきかくれんぼっち」にするか「人間やるのやめた」にするかで悩んでたのかな？
未來そうなんですか。
パセリで、「嘘つき〜」かなぁと思ってたところで未來さんに「”人間やるのやめた”をやりましょうよ」って言われて「お、マジか」って。
未來でも最後まで悩んでましたよね。
パセリめちゃくちゃ悩んでた。でも、まあ…やったね。
未來やってよかったって言われましたね。色んな方に。
パセリセトリは基本的に僕だけが考えてるんですけどギュウ農フェスの時にそれをやってたら「人間〜」はなかったかもしれない。最終的にはやってたかもしれないけど、未來さんが言ってくれたから”じゃあやってやろうじゃないの！”って気持ちになれて。それがデカかったですね。
――「人間やるのやめた」をやったことでNaNoMoRaLがどういうグループかをよりちゃんと伝えられたような感じがしました。
パセリそうですね。
未來出られてよかったですね。ギュウゾウさんにメインに上げて良かったなって思ってもらえるぐらいにならないと。紅白出たりしないと。
一同：（笑）
4thミニアルバム「ne temo same temo」
4th ミニアルバム「ne temo same temo」
2021年12月20日リリース
2,000円（税込）
▼ 収録曲
１．あいをうたえば
２．ですてに
３．ペオプレ
４．087478
５．カミサマボクハ
６．ねてもさめても
７．嘘つきかくれんぼっち
８．ビューティフルデイズ
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