少し前に「「TIFで”見つかる”にはどうすればいいのか?」を考えてみた」という記事を書きました。要約すると”現在のTIFで見つかるのは結構難しい”という話だったのですが、先日TIFさんが開催した「メディアラウンドテーブル」に参加したところちょっと様子が変わってきたので今年のTIFの展望と改めて「TIFで”見つかる”にはどうすればいいのか?」をまとめようと思います。
メディアラウンドテーブルとは
企業や団体(←今回でいうとTIF)がメディア関係者を招いて行う説明会のようなもの。記者会見に近いですがより内輪感のあるアットホームな感じで進行していくのが特徴。今回はTIFの総合Pである菊竹さんと昨年のTIF総選挙で1位になった#ババババンビのメンバーが参加されました。
HOT STAGE復活!”本当のTIF”が帰ってくる!
今回のラウンドテーブルで発表された話は終了直後にTIFの公式サイトなどで発表されているので既にご存知の方も多いと思いますが、個人的に一番驚いた(≒おぉ!と思った)のはHOT STAGEの復活です。
TIFは開催時期のお台場・青海周辺エリアの事情によって毎年ステージ構成が変わるのですが、今年はHOT STAGEが復活することになりました。
「え?去年もHOT STAGEはあったでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、個人的にはTIFのHOT STAGEと言ったらそれはお台場青海地区P区画に置かれたHOT STAGEでした。
ここは例年フジテレビの夏の一大イベント「お台場合衆国」や「お台場新大陸」の特設ステージが設営されているのですが、開催時期が重なるTIFはそのステージを間借りする形でライブをしており、そこがHOT STAGEと名付けられていました。
TIFのステージの中でも最も広いスペースに作られた屋外ステージは、TIFの規模感を象徴する場所だったのですが、ここは毎年必ず使える場所ではなく、ある年はEXILEのイベントが開催されていたので使えなかったり、さらにここ数年はコロナ禍があったりで”本当のHOT STAGE”が姿を見せることはしばらくなかったのですがで、今年はこの場所で「お台場冒険王2023」のステージが立ち、8月4〜6日の期間はTIFのHOT STAGEとして利用されることが発表されました。
以前、HOT STAGEがこの場所にあった頃というのはTIF自体の勢いが肌で感じられた時期だったので、ここにHOT STAGEが復活したことは”本来のTIF”が戻ってきたように感じました。この3年はコロナ禍を挟んで十分な体制での開催ができなかったTIFでしたが、今年のTIFはおそらく過去最大規模での開催になるんじゃないかと思います。
「解放と開放」がテーマ。ガンダム前もフリーエリアとして復活!
コロナの規制に縛られ続けた3年間が空けて、アイドルシーンもようやくかつての空気を取り戻してきました。そんな中で開催されるTIF2023、今年のテーマは「解放と開放」だそうです。
マジ!?ジャンプ解禁のTIF
コロナ禍での観覧規制が始まる前からTIFは元々観覧ルールに厳しいイベントでした。
それは過去のコントロール不能なファンの応援スタイル(?)への対処であり危険回避策だったと思うのですが、そのルールの一つが”ジャンプ禁止”でした。
開放的なステージが多いTIFでのジャンプ禁止はファンにとってもキツい縛りだったと思うのですが、今年のTIFでは声出しの解禁とともに“ジャンプもOK“という話が菊竹Pの口から出ました。(ただしモッシュやリフトはNG)
「ジャンプくらいで大げさな」と思う方もいると思いますが、日本最大のアイドルイベントであるが故にやや保守的なところも見え隠れするTIFなので、そのTIFがジャンプをOKにしたことは”解放”にふさわしい決定だったと思います。
ガンダム前ステージも復活!しかもフリーエリアに!?
TIFにはTIFを象徴するステージというのがいくつかあります。湾岸スタジオ周囲のSMILE GARDENやSKY STAGEはまさにそれですがダイバーシティ前にあるガンダム前広場もその一つでしょう。
昨年のTIFは感染対策を考慮してステージ数は確保しながらも移動範囲や観客の導線を限定したコンパクトな設計が施されていたのでガンダム前のステージがなかったのですが今年はこのガンダム前もFESTIVAL STAGEも復活することになりました。
しかもガンダム前はフリー観覧可能!僕の記憶では過去のガンダム前はチケットを持っている人とフリーの人では観覧エリアが分けられていたと思うのですが今年はどうなるんでしょうか。TIFの公式ホームページを見る限り、フジテレビ本社前(DREAM STAGE)には”有料エリアあり”の表記がありますが、ガンダム前には何も記載がありません。完全フリー観覧となればこれは”見つかるステージ”になるかもしれません。
若干余談になりますが、SKY STAGEも以前のフジテレビ社屋を背景にしたレイアウトに戻るそうです。去年行った時に「なんか違う」と思った方もいると思いますが今年はいつもの見慣れたSKY STAGEが帰ってきます。
HOT STAGEとガンダム前の復活。これらのステージの”開放”によってTIFは名実ともに日本いや世界最大のアイドルフェスの姿を名実ともに取り戻したと言えるのではないでしょうか。
今のアイドルファンの中にはコロナ禍の間にファンになった人も多くいると思いますが、その人たちには「本来のTIF、本当のTIF」が見れるのが今年、と思って開催を待ち望んでもらえたらと思います。
シン・TIFで”見つかる”にはどうすればいいのか?
そんな諸々の発表を聞きながら「今年のちょっとすごいかもしれない」と内なる興奮を高めていたのですが、それと同時に前回の記事で書いた”TIFで見つかる方法”にアップデートが必要な気がしました。その理由は今回の発表によって”見つかる可能性が高くなった(例年よりは)”からです。
ガンダム前のステージを引け!(せめてフジテレビ本社前を引け!)
基本的な”戦略”は前回の記事に書いた通りなのですが、今年はガンダム前がフリー観覧になったことで、今年のTIFはチケットを買っていない人にライブを見てもらえるチャンスが格段に増えました。
思えばかつてのTIFは主要ステージの一つであるSMILE GARDENが無料観覧可能なステージでした。そしてここで行われたライブのいくつかはその年のTIFを象徴するような伝説的なライブを残しており文字通り”見つかる場所”でした。
そのSMILE GARDENでのフリー観覧ができなくなったことで見つかる可能性はグーンと下がってしまったのですが、今年それに変わることができるかもしれないのがステージがガンダム前のFESTIVAL STAGEです。
無料ステージであるガンダム前で見つかる可能性がある理由は2つあって、一つはダイバーシティ東京プラザのフードコートに面していることです。TIFに行ったことがある人は分かると思いますがお昼時のフードコートは座席が埋まるほどの買い物客や親子連れや観光客が集まります。しかも外に出ると一大観光スポットであるガンダムがそびえ立っています。人目に触れるという点に関して言えばこれ以上のステージはありません。
もう一つは無銭のアイドルファンが集まるという点です。
おそらく今年のTIFは3日間で10万人前後の来場者があると思いますが、様々な理由でTIFに行かないアイドルファンも相当数いるはずです。そして(完全な僕の偏見ですが)TIFに行かないアイドルファンは目が肥えた経験豊富なアイドルファンが多い印象があります。
本来であればTIFに行かないはずだったそうしたアイドルファンも”無銭であれば話は別”ということで無銭エリアのガンダム前(もしくはフジテレビ前)を目当てに集結する可能性が高いです。
もちろんガンダム前に集まるのはチケットを買った人もいるはずなので、一般の人のみならず様々のアイドルファンの目に留まる可能性が高いのが今年のガンダム前ということになります。
しかもガンダム前はライブ時間が15〜20分ぐらいであることがほとんどなので、タイムテーブル的に初参加組が割り当てられる確率も高いはず。SMILE GARDENやSKY STAGEが引けなかったとしてもガンダム前を引けたアイドルは(たとえ短時間であっても)ガンダム前でのライブに全集中する価値はあると思います。
全出演者に見逃せない瞬間がある!「TIFでしか見れないライブを…」-新たな試みプレミア企画-
これは昨年TIF2022のレポートでも書いたことなのですが、去年のTIFは過去に例がないぐらいによくデザインされたイベントでした。それは感染対策に始まり、各ステージの配置と観客の動線設計、熱中症対策etc…。全てにおいて完璧というのは望むべくはないものの様々なところで”アイドルイベントの勘所を抑えた”感じがする3日間でした。
それもあったが故に今年のTIF開催にも期待が大きく、メディアラウンドテーブルにも初参加したのですが、ここまで書いたステージ関連の発表の他に新たに「プレミア企画」なるものが実施されることも発表されました。
菊竹Pによると「TIFでしか見れないステージを…」という趣旨の下、今年の全出演者に対して「”TIFならではのなにか”をやってもらうことにした」とのこと。そのいくつかを紹介すると
- Devil ANTHEM.「でびぱっぱ夏祭 in TIF」
- fishbowl「新曲初披露」
- カイジューバイミー「TIFコラボチェキピック」販売
- COMIQ ON!「初巻(仮)」先行販売
- BELLRING少女ハート「TIFコラボグッズ販売」
- REIRIE「TIF来場者SNAP実施&ステッカープレゼント&限定アイテム販売」
などなど様々。他のグループのプレミア企画はTIF公式サイトからご確認を。
僕が前回の記事で「TIFでは見つからない」と記した大きな理由に出演者の増加とライブ本数の減少がありました。開催日数とステージ数を無限に増やせないので出演者が増えれば出演機会が経るのは致し方ないのですが、それによって生まれた弊害?が「見つかることが難しくなった」ことでした。
めでたくTIFへの出演が決まってもTIFの中でで注目される存在(大きなステージでのライブ、TIF内企画への参加と活躍など)になる必要があり、TIFで見つかるには出演した上でさらにもう一つハードルを超えなければなりませんでした。
これまでのTIFはこの辺りの線引きがビッチリ引かれていて、光が当たるアイドルとそうでないアイドルの間に大きなギャップがあったのですが、今年新たに始まったプレミア企画は全出演者の見どころをTIFがオフィシャルにアナウンスしています。
おそらくTIFからオーダーされなくても”TIFだけの特別な何か”を用意する出演者は多かったと思うのですが、そうした施策に対してイベントホストのTIFが公式にバックアップすることは、TIF側からの出演者に対するリスペクトも感じます。そしてそれによってTIFで”見つかる可能性”は確実に高くなりました。
TIFに来場するアイドルファンの多くはタイムテーブルが発表されると自分のスケジュールを組むと思いますが、その際は「プレミア企画」の内容も加味しながら考えてみてください。
楽しみでしかない!TOKYO IDOL FESTIVAL 2023
全員が苦しい思いをしたコロナ禍の三年間を経て「解放と開放」された3日間を目の当たりにする今年のTOKYO IDOL FESTIVAL。日本中のアイドルとアイドルファンがお台場に集結する祭典まであと1ヶ月。今年はどんなアイドルたちの活躍が見れるかと思うと今から楽しみでなりません。
今年もこのmusiciteと僕がやっているラジオ「アイドル第四会議室」で全日取材をする予定です。直前には注目アイドルを紹介する特集もしようと思っていますのでぜひ楽しみにしててください!