本公演では、4つの”史上初”に挑戦。まずは、インディーズアイドル史上初日本武道館単独公演。史上初のライブ全編、メンバーの心音を公開。アイドル史上初、ステージ上での氷柱割り。アイドル史上初、小林幸子のセットでパフォーマンスが行われた。さらには、浅草の三社祭の本物の神輿が登場するなど、バラエティに富んだライブが繰り広げられた。
またライブ中には、名古屋ダイヤモンドホールでの年越しライブ「アップアップガールズ(仮)CD/J16-17カウントダウンジャンパー2016-2017」の発表。そして、新プロジェクト、アップアップガールズ(2)(読み:あっぷあっぷがーるずかっこにき)のオーディションが行われることが明らかとなった。
アプガは、唯一無二のアスリート系アイドルと呼ばれるグループ。
ライブは、先日、空手初段に昇進し黒帯を獲得した佐保明梨の氷柱割り挑戦から始まった。黒帯を締めた凛々しい空手着姿の佐保は、空手の型を披露し、気合いと集中力を高めると、分厚い氷柱目がけて渾身の右腕を振り下ろす。”ゴスッ!”という破壊音とともに見事に氷柱割り成功すると、観客から大歓声が巻き起こる。
早くも会場のボルテージの高まる中、津軽三味線の生演奏が入っての「全力!Pump up!!」から、アプガの武道館ライブは本格的にスタートした。
佐藤綾乃が「私たち、今、日本武道館のステージに立ってるよー!」と絶叫すると、観客から大歓声が沸き起こる。仙石みなみは、自己紹介の段階で早くも感極まり号泣。それだけ、アプガメンバーも、アプガファンも、武道館への思い入れは強い。
今回のライブでは、「Heart Sync」という、メンバーの”心臓の鼓動”をリアルタイムに伝えるシステムを使い、ファンに鼓動を届けながらパフォーマンスを行うという、驚きの演出も実施された。
「リスペクトーキョー」では、群馬のゆるキャラぐんまちゃんと、長野のアルクマが登場し、「リスペクトーキョー」を特別バージョンで披露。もはや何が飛び出すかわからない期待感でライブは盛り上がっていく。
メンバー7人は、Base Ball Bear の小出祐介が作詞作曲した「Beautiful Dreamer」を、ピアノとストリングの生演奏で歌唱。2016年10月11日に発売された、大森靖子が作詞作曲した「!!!!!!!!」では、弾けるような勢いで歌とダンスを見せる。
メンバー内で行われた武道館ソロ争奪戦で優勝した佐保明梨は、小林幸子から借りた、鳥の翼セットで地上8メートルに上昇し、「Abyssal Drop(Akari Saho Ver.)」を堂々と熱唱。ダンスチューンのゾーンに突入すると、爆音のエレクトロニックサウンドで、武道館が巨大ダンスフロアへと変身。メンバーのダンスも、パワフルかつソリッドだ。
メンバーが、アリーナ中央のサブステージに移動すると、ビッグパーティーチューン「パーリーピーポーエイリアン」を披露。パリピ化した約50人の企画参加者もサブステージに上がっての、大熱狂のパーティーが展開された。
「アップアップタイフーン」では、仙石みなみが、浅草三社祭で実際に使用されている豪華絢爛な神輿に乗って観客を煽る。担ぎ手は、高木三四郎をはじめとするDDTプロレスのレスラーなどが参加という贅沢ぶり。メンバーも観客も賑わいまくり、武道館はリアルなお祭り空間となった。
そして、メンバーが武道館でファンと一緒に歌いたい曲と掲げていた「君という仮説」では、会場全体が一体となっての大合唱が巻き起こり、ライブ本編は終了。
アンコールは、アプガの原点ともいうべきデビュー曲「Going my ↑」を歌唱する。
佐藤綾乃は、「夢は諦めなければ叶うんだなってことは、今日、アプガが証明できたと思います。インディーズアイドルとして日本武道館初ステージという道を切り開けたので、これからもどんどん新しい道を切り開いていけるようにがんばっていきたいです。今日、こうして素敵なステージに私たちを連れてきてくださったみなさんとなら、これからも大きな挑戦にも挑めると思います。これからも応援よろしくお願いします」と、武道館ライブへの思いを語った。そして佐藤は、サプライズ発表として、昨年に続き12月31日に愛知・名古屋ダイヤモンドホールにて、年越しカウントダウンライブ「アップアップガールズ(仮) CD/J 16-17 カウントダウンジャンパー2016-2017」の開催が告げる。さらに、仙石から重大発表として、アップアップガールズ(2)オーディション開催を発表。仙石は、「アイドル界の荒波を一緒に楽しみながら、暴れてくれる仲間を募集したいと思います。公式の妹分になるのか、公式ライバルになるのか、追加メンバーになるのか、まだわからないですけど、アプガイズムを引き継いで一緒にメラメラと戦ってくれる、サプライズや挑戦が大好きな、12歳から23歳まで女の子を募集したいと思います」と声をあげると、続けて「この条件に当てはならなくても、夢が諦められないという方は、誰でもウエルカムです!」と、一筋縄ではいかないアプガらしいオーディションとなりそうだ。
驚きの発表のあとは、熱さ全開のアプガらしく、秋になって気分は常夏モードで「サマービーム!」を歌唱し、メンバーと観客がひとつになって盛り上がる。そして、メンバー7人はステージで手をつないでお辞儀をし、大歓声と拍手に包まれてライブは締めくくられた。
エンターテイメント性もあり、魅せる場面もありとまさに盛りだくさん。アプガメンバーとアプガファミリー(ファン)が、音楽を通じて共鳴し合い絶大な一体感を生み出した、楽しさと感動が詰まったアプガの初武道館ライブだった。