今作は前作「Oh JANE」に続きムラカミタツヤが監督を務め制作された。現在は廃校となっている学校の図書館で、大量の本と紙を用意して撮影。大量の紙を舞わせて撮影したこともあって、ワンシーンワンシーンごとに紙を片付ける作業や、積み上げた本の山を豪快に崩すシーンでも本の積み直しなど時間と手間がかかった作品。
撮影ごとに向上する片平里菜の演技も必見。本のページを勢い良くビリビリ破くシーンでは、思ったより紙が厚く破くのに 一苦労する場面も。同じシーンを何度も撮影し独特のループ感のある仕上がりになっている。
片平里菜は年齢的には今まさに大学に通っている大学生が同年代。シチュエーション的にも片平里菜の幻のキャンパスライフが想像できるような映 像になっている。そんな彼女が図書館で思い悩む姿や、自分の殻を破くかのように本をビリビリ破いていく痛快な姿は、歌詞同様に10代の女の子 たちの姿に重なり、共感を呼びそうだ。
「HIGH FIVE」はASIAN KUNG-FU GENERATION山田貴洋プロデュースの、片平里菜としては初となる4つ打ちのアップテンポなロックナンバー。未来に向かう悩みや葛藤を抱える10代に勇気を与えるような力強い歌詞は、大手歌詞検索サイト【歌ネット】でも掲載後すぐにリアルタイムランキング1位を獲得しているのでミュー ジックビデオと併せてそちらもチェックしたい。
7月11日には5月から続く全国弾き語りツアーもいよいよファイナルを迎える。会場となる自由学園明日館は元々校舎として建設されたというこ とで、偶然にも今回のミュージックビデオと世界観が近い。チケットが発売開始5分で即日ソールドアウトしたファイナル公演。残念ながら参加で きない人も、ミュージックビデオを観ながらライブを想像してみるのも一つの楽しみ方かもしれない。