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特集

Finger Runs 小笠原唯 単独インタビュー

小笠原唯(Finger Runs)

2022年12月31日に活動を開始し、圧倒的なステージパフォーマンスで瞬く間にライブアイドルシーンの注目の的となった5人組アイドルユニットFinger Runs。
デビューから一年を待たずにシングルを2枚リリースし、10月6日には代官山UNITで1stワンマンライブ「Right Here, Right Now」 の開催も決定。さらに8月27日には@JAM EXPO 2023への出演と最高速で最高潮な活動を続けている。

そのFinger Runsのキーマンである小笠原唯に単独インタビューを実施。
所属事務所AqbiRecでも複数のグループで活動を経てきた先にたどり着いたFinger Runsに彼女は何を考え何を見ているのか…

Finger Runs結成!活動開始までの経緯

――Finger Runsは唯さんが始まるきっかけになったグループなんですよね?

小笠原唯(以下、唯)はい。そうです。

――メンバーさん同士が出会ったのっていつ頃だったんですか?

決まったのはお披露目の2ヶ月前とか1ヶ月半前とかで。でも鹿目あきは2021年の12月にNILKLYの新メンバーって形で会っているのでデビューした日は同じだったけどそれまでの期間は差がある感じです。

――初めてライブを見させてもらったのが1月10日のエクストロメ!だったんですけど、その時のライブにめちゃめちゃびっくりしました。デビューから10日ぐらいしか経っていないのにあんなに高い完成度のライブをしているグループはなかなか見たことないです。

その時のライブはお披露目から数回目のライブだったので、それでそう思っていただけて嬉しいです。

――相当練習したんだろうなと思ったんですがデビューまでの間はどんな感じだったんですか?

5人が揃ったのが2ヶ月前とかなんですけどその前から朝倉みずほ、鹿目あき、私は振り入れを始めてました。で、兎月こむぎと中谷美月が入ってすぐに5人の振り入れを始めて、その後に先生についてもらってそれまでやってなかった振り入れとそれを固める作業を前日の夜遅くまでやってました。

――土台みたいなものは3人で作っていた?

はい。もしかしたら3人でデビューするかも?って思ってたので3人で毎週自主的に事務所に集まって筋トレしたり、もらっている振りがあったらそれをやったり。朝倉みずほちゃんはTHERE THERE THERESにいたのでゼアゼアさんの「ペリカン」っていう曲を3人で踊る練習をしてみたりとか。それが後にメンバーみんなでカバーすることになるんですけど。

――アイドルの経験がなかったり浅かったりするメンバーさんにとってはその2ヶ月ぐらいは相当大変だったんじゃないかと思うんですが唯さんから見ててどうでしたか?

大変だったと思うしこれは”アクビあるある”かもしれないんですけど準備期間があまりないことって結構あるんです。振り入れをして踊れるようになってもフォーメーションとか歌割りとか覚えることもたくさんだし、毎回みんな緊張感を持ってやってた感じがあります。

――そういう中で去年の大晦日にお披露目して活動がスタートしたと…ファーストライブはどうでしたか?

手応えめっちゃありました(笑)

――(笑)

私的に前にいたNILKLYっていうグループはキャッチーかキャッチーじゃないかで言うとキャッチーじゃない曲も多かったんですけど、Finger Runsは楽しい100%な曲も多かったりするので最初からお客さんが乗り方に困らないというか。”こう楽しもう!”みたいのが分かりやすいのでお披露目からみんなが盛り上がってくれたのが伝わって「これはイケるな!」って思いました。

NILKLY、BELLRING少女ハート’22、そしてFinger Runsへ。それぞれのグループ、そしてライブへの想い

――そのNILKLYだったりBELLRING少女ハート’22での活動もあったと思うんですけど、それらのグループとFinger Runsの違いってどんなところにあると思います?

それは明確に違いがあると思ってて、NILKLYは”闇の熱狂”みたいなところがあって(笑)私はそれに引っ張られていたので「やりきった!楽しい!」みたいな気持ちはまばらだったというか。BELLRING少女ハート’22はとにかくルーツとなったBELLRING少女ハートさんとファンの人が作り上げてきたものがあるので”それを踏まえてやるぞ!”っていうのがメンバーの中で強くありました。どちらかというと”教えてもらったことを丁寧にやっていきましょう”みたいなグループ感があって。Finger Runsはレッスンで教わったことはみんなでしっかりやるんですけど、本番になるとみんなが怖気づかずに自由にやって生み出されるライブ、みたいなのがあります。あと、そもそもNILKLYの後半とベルハー’22の初期は(コロナで)声出しが禁止で拍手しかないみたいなフロアだったのでFinger Runsはフロアを巻き込んで一緒に楽しもうって気持ちが全員にあって。例えばステージが低かったら後ろのお客さんに見えるためにどうしよう?ってみんなで話したり、みずほちゃんが袖から脚立を持ってきたりとか(笑)そうやって常にフロアのことを意識しているのはFinger Runsが一番強いかもしれない。

――Finger RunsもそうなんですがAqbiRecで活動しているBELLRING少女ハートやMIGMA SHELTERにはライブの見せ方には共通している部分があるような気がするんですけど、その辺りは田中さん(AqbiRec代表・田中紘治)の”教え”みたいなものはあったりするんでしょうか?

かなりそれはあります。例えばアイドルさんが「一緒に手あげて!」とか「歌って!」って言うことあると思うんですけどそうではなくて「見ている人が自然とそうなるようにしないといけないよ」って言われたりとか、フロア全体に向けたパフォーマンスだったり喋る言葉だったりを意識してるのはAqbiRecで共通してるなって思ってます。ライブは毎回その日のその一回しかなくて、その一回しか見に来れない人とかその一回をすごく楽しみにしてる人がいるので一回一回を無駄にしない。私たちは毎日のようにライブをしててもお客さんはその日のライブを楽しみにしているっていうのをみんなで意識して同じライブにならないようにしてます。

――そんな中でうまくいかないことや苦労したこともあったと思うんですが。

自由にしてるが故に崩れていっちゃうところとかをみんなで修正するとか??…けどそれは苦労とは違うしな…でも明らかにあるんですよ。それこそ田中さんから「メンバー同士でテンションを上げあって」みたいなことを言われたんですけど、ライブ中の掛け合いがうまくいかないとかそうなった時は自分がというよりは来てくれたお客さんに申し訳ない気持ちになります。グループで経験する困難みたいのはまだあまりないのかもしれない。今からが踏ん張り時だろうなって、10月のワンマンを前にして。

――では、最初に感じた手応えとは別に「Finger Runs大丈夫!イケるぞ!」みたいな確信したタイミングはありましたか?

最初のお披露目した時は手応えがあったんですけど、そう思えてたのはFinger Runsが駆け出しだったからで、その駆け出しっていう言葉に頼ってた部分がちょっとあって。3〜4ヶ月を過ぎたあたりでウチらはもう駆け出しじゃないから今ここで頑張らないと落ちていっちゃうよね、みたいな話はよくしてました。それまでのライブはみずほちゃんが中心で引っ張ってくれてて、ライブで何か話をするのもみずほちゃんだし、お客さんもそれにリアクションするみたいな状況ができてた時に田中さんから”みずほだけちゃんがやるんじゃなくてみんなでやろう”みたいなことを言われて。みんなでみずほちゃんの言葉に乗っかる、私の言葉に乗っかる、他のメンバーが言ったこともに乗っかるとか。それができるようになったのがたぶん5〜6月くらい。あと曲が増えてきたあたりからメンバーでのライブの一体感が出てきた感じがして。ライブをしてて個々じゃなくて5人でライブしてる感じがさらに出てきてこれはイケるなって思いました。

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